内容説明
性暴力とジェンダー、非婚と専業主婦願望、世代体験と恋愛病、かさばらない男と愛しすぎる女…。「これまで口にしたことないことを、これまで書いたことのない文体で書いてみよう」―軽やかなフットワークで時代を挑発しつづける著者が、〈私〉とその周辺について初めて語る、真夜中の私信。
目次
もと優等生
夜の触手
ナルシシズム
よし子ちゃん
食縁家族
専業主婦願望
子供受難の時代
編集者
図書館
恋愛病
インタビュー
世代体験
逆夕暮れ族
脱テンション
ジェンダー〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
怜
34
上野千鶴子からの真夜中の便り。ミッドナイトコールっていいタイトル。じゃああなたはどうなの?とわたしを見つめながら読んだ。今度は読んだあなたとも対話したい。2014/11/30
Ich_co
4
思いや考えをきちんと伝えたいなら、学者だって作家だってそれ以外の人だって、魅力的な言葉と、スマートな論理と、内面の吐露をちゃんと料理する文章力がなくてはいけない。上野さんは、その技術が美しいし、読み手に対しての思いやりがあるから本当に尊敬する。好き嫌いは分かれるだろうけど、わたしは好きなエッセイ。2014/05/21
sansirou
2
2、3ページの短いエッセーみたいなのがランダムに続く。上野千鶴子の思想の一貫性や幅の広さが浮き上がって面白い。2017/02/27
壱萬参仟縁
2
当事者主権の概念提起された著者は、子供時代は優等生だったようである(11ページ~)。「非婚」のところをみると、女性の幸せは妻だけではなく、経済的に独立しているのがいい人もいる。性生活程度が犠牲という(138ページ)。結婚制度の揺らぎは、時代がそうさせたようだ。ただ、通訳案内士の学習で、角隠しという人権侵害なものに出会うと、なんとも言えない女性蔑視の時代を思う。少子化の原因はいろいろだが、自由な恋愛、独身女性も自己責任で男性と対応しているのだから、制度や慣習を見直していく必要がある。2012/08/12
Yoko Oishi
1
上野千鶴子のエッセイ。クールな文体がかっこいい。かなり昔の本なので、若干変わってきている部分はあるけど、それを差っぴいも興味深い内容だった。社会学って面白い!2015/05/01