朝日文庫
中国料理の迷宮

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  • サイズ A6判/ページ数 295p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022616319
  • NDC分類 596.22
  • Cコード C0139

内容説明

文化大革命時の中国に奇しくも居合わせた著者が、舌と足を使って探り当てた実感をもとに「中国料理」の歴史的な実相を明らかにする。王朝の交代は料理をどう変えたか。社会主義が食文化に与えた影響など、「食」から見た中国文化史。サントリー学芸賞受賞の幻の名著。

目次

序章 中国料理とは何なのか
第1章 魯迅が見た北京の食風景
第2章 香港料理の現在
第3章 宦官が担った料理の歴史
第4章 清代の「街の味」
第5章 共産党の「革命の味」
第6章 文革の味覚
終章 甦る味、消える味

著者等紹介

勝見洋一[カツミヨウイチ]
1949年、東京・新橋に代々続く美術商の長男として生まれる。成城大学卒業。文化大革命時に北京中央文物研究所に勤務。その後、パリにてレストランガイドブックの覆面調査員を務めた経験もある。2000年、『中国料理の迷宮』でサントリー学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

33
中国料理とは何なのか? 意識の変化により、同じ素材・料理法でも全く違うものになってしまうという料理の文化を支えるものは何か? 共産主義国家ではそれは「社会現象そのものであり同時に政治そのもの」なのだと作者。そのため本書は中国料理の成立を概観した後、中国の近現代史の迷宮へ入っていくことになります。国民党から共産党へ、そして文革を経て社会は、料理はどう変わったのか。当然そんな迷宮には出口がなく、この本の後、中国料理はどう変わったのかと新たな迷宮の前に立つような気持で本を閉じました。本当に中国料理とは何なのか⁉2017/08/16

ジュースの素

10
中国だけでなく 世界の諸々に精通していた彼の語る食は淀みがない。中国の数々の歴史から紐解く食べ物の変遷はすさまじい。北京と杭州を繋ぐ運河まで作った国、わたしもその運河を見たがそれはもう大きな湖か?と思うほどだった。国が広いので気候風土も様々で、地域により、食材の差は大きい。単に「中華料理」で済ますにはあまりにも罪だ。2020/07/05

Gen Kato

2
多様かつ歴史・時代により変化し続ける「中国料理」。宮廷から庶民、支配する民族でことごとく違う「中国料理」。そもそも「中国料理」とくくりきれる料理とは何なのか、から考えさせられる。ひとまずラーメンが食べたくなりました。2018/04/25

you1

2
ただ中国料理の歴史を書いただけではなく、その影響となった政治や人々の心の動きまでエピソード満載で書かれた一冊。中国近現代史の入門編としてもおすすめ。2009/07/17

RYUJI's_Partner(ATM)

1
再読。もちろん、文革繋がり。 こちらはその時代の頂点の食を垣間見られて、非常に興味深い。2012/03/01

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