内容説明
黒澤明の代表作であり、ルーカス、スピルバーグら後世の映画人に多大な影響を与えた「七人の侍」。撮影日数148日、予算の五倍の費用を投じた大作の製作過程には、いかなるドラマがあったのか。豊富な資料をもとに、日本映画界の至宝とも言うべき作品の誕生を追った迫真のドキュメンタリー。
目次
プロローグ 映画の中の映画
第1章 「侍」の雄渾な叙事詩
第2章 「彼等こそ侍だ!」
第3章 時代劇に活劇のリアリズム
第4章 一杯の白いめし
第5章 クサビ役の菊千代
第6章 リーダー勘兵衛の魅力
第7章 デッドロックで撮影中止
第8章 活劇の底にある人間の実感
第9章 雨と泥と汗と血と
エピローグ これが本物の映画だ!
著者等紹介
都築政昭[ツズキマサアキ]
昭和9年(1934年)、愛知県に生まれる。昭和34年、日本大学芸学部映画学科卒業、NHK制作業務局撮影部に入局。昭和62年、九州芸術工科大学教授。平成12年、岐阜県立情報科学芸術大学院大学教授。現在、評論家(映画・ロシア文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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goro@80.7
53
「七人の侍」の製作過程を様々な雑誌、本に載ったインタビューや資料、平成11年当時に聞けたスタッフ、役者からの話を基に築いたドキュメント。何故共同脚本の秘密や黒澤の映像美を追求する姿勢など良く分かった。映画の中の映画と呼ばれるのは何故か?ストーリーの緩急、際立つキャラクター達の中でも、侍と相いれない農民の間に楔となる菊千代の素晴らしさ読んでるだけで映画を観終わったような気分になった。そして今、また映画を観終わった処だけど、まだ見たことがない人が羨ましい!好きな人にとっては堪らない1冊です。2022/06/13
ヒデキ
27
なかなか面白い一冊ですが、この映画は、どんな解説を読むより映画を見るのが一番です2021/04/22
i-miya
8
2006.05.29 S03愛知生まれ 日本大学芸術学部映画学科 NHK S62九州芸術工科大学教授 あとがき 批評家の無理解 1998死亡 よいどれ天使 ヒューマニストの医者を酔っ払いに 父、秋田県仙北郡、陸軍戸山士官学校第1期生 武人精神 共同執筆者、橋本忍 ディテール 一宿一飯 サムライが食うために百姓に雇われる 夜番 43歳 三船敏郎34歳 菊千代 昭和27年撮影 小国英雄 共同執筆、熱海で 水口園 P035 「本朝武芸小伝」 さむらい 2006/05/30
海猫
7
期待したほど目新しい事実があんまりなかったな。もともとの映画が逸話を語られすぎなせいもあるかもだがドキュメントを読んでいるというよりはリプレイを読んだような感じ。2011/12/15
k
6
ここまでして作り込んでいるから、今見ても面白いんだな。 今の時代じゃできないけど。2020/08/11