内容説明
秘められた闇の存在から、一大ブームとなってスポットをあびた“陰陽師”そして“安倍晴明”の世界―作家・夢枕獏が岡野玲子、小松和彦、荒俣宏ら斯界の第一人者とともに、その世界を徹底解剖。関連する小説や映画を、より深く楽しむための徹底ガイド。文庫化にあたり、夢枕獏×野村万斎の対談を新たに収録。
目次
第1章 秘められた闇の技師、安倍晴明(夢枕獏×荒俣宏×旭堂小南陵)
第2章 見えざる安倍晴明像(夢枕獏×岡野玲子×小松和彦)
第3章 鬼とランダと陰陽師(夢枕獏×河合隼雄×中沢新一)
第4章 陰陽を奏でる雅楽(夢枕獏×岡野玲子×宮田まゆみ)
第5章 輪廻転生する晴明(夢枕獏×小松和彦)
最終章 『陰陽師』物語の闇から映像の光へ(夢枕獏×野村万斎)
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年神奈川県生まれ。日本SF作家クラブ会員・日本文芸家協会会員。東海大学文学部日本文学科卒業。77年「カエルの死」でデビュー。以後「キマイラ吼」シリーズ、「飢狼伝」シリーズ、「陰陽師」シリーズなど、人気シリーズを精力的に発表。主な著書に『上弦の月を喰べる獅子』(89年日本SF大賞・90年星雲賞)『神々の山嶺』(98年柴田錬三郎賞)など多数
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感想・レビュー
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烟々羅
12
解剖ではなく、気心のしれた周辺の専門家との公開対談の記録です。1999年、2000年に計四夜紀伊国屋サザンシアターで行われた「陰陽夜話 安部晴明の世界」、同じ時期の「京都歴史夜咄 安部晴明を語る」から二対談。 それからさらに十余年、少年漫画雑誌のメジャー処に陰陽師がほぼ説明不要の存在として登場して、当たり前のことのようになってるが。「僕らが歴史文献から掘り出すまではマイナーだったのだよ」という内容。(五行・十干の知識を昭和五十年代から書籍に読んでいたせいか、いまいちピンとこないが)2012/05/21