内容説明
なぜ自宅の屋根にタンポポを植えようなんて?―話せば一冊の本になるほど長いから、こうやって書いてみたわけで…。近代建築物への審美眼・推理力で並ぶものなき「建築探偵」が自宅を大改築。着想・設計・素材・現場・居住の観点より「タンポポ・ハウス」に至る顛末をすべて語る。図版多数収録。
目次
1 ここは建築緑化の泥道(ル・コルビュジエは考えた―コンクリートと屋上庭園;屋上庭園は超高層で有効か? ほか)
2 素材論―神長官守矢史料館顛末(設計をたのまれたわけ、引き受けたわけ;ほんとうに私がやりたいと思うこと ほか)
3 現場論―タンポポ・ハウスのできるまで(一九九〇年元旦のコタツ;セキスイハイムM1を回顧する ほか)
4 住んでみたタンポポ・ハウス(足場がとれてわかったこと;郊外住宅地の異物―近所の御婦人連と私の予感 ほか)
著者等紹介
藤森照信[フジモリテルノブ]
1946年長野県生まれ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。工学博士。現・東京大学生産技術研究所教授。81年、学位論文「明治期における都市計画の歴史的研究」で日本都市計画学会賞論文奨励賞。83年、東京市政調査会藤田賞、『明治の東京計画』で毎日出版文化賞。86年、『建築探偵の冒険東京篇』でサントリー学芸賞、「東京建築探偵団・路上観察学会を結成、モノの観察を通して現代文化の断面を斬新に描出した旺盛な研究調査活動」により日本文化デザイン賞。97年、「赤瀬川原平氏邸(ニラ・ハウス)に示されたゆとりとぬくもりの空間創出」により日本芸術大賞。98年、「日本近代の建築・都市の研究」の一連の論文により日本建築学会賞
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