内容説明
本書は素粒子、細菌、超伝導、電波天文学など、ミクロの世界から宇宙の果てまでを対象に、科学・技術の最先端の研究現場を歩き、研究者たちがどんな問題意識をもって何を研究しているのか、何がどこまで解明されているのかを報告する。
目次
電波天文学が明かす宇宙の神秘―野辺山宇宙電波観測所
バイオ産業を変えた好アルカリ菌―掘越特殊環境微生物プロジェクト
世界初のニュートリノ天文台―東大宇宙線研究所神岡地下観測所
地球環境外でいかに生きるか―閉鎖系生命維持システム
産業社会を一変させる人工蛋白質―蛋白工学研究所
極限に挑む世界一の深海潜水船―潜水調査船「しんかい6500」
超電導が可能にする夢の超特急―リニアモーターカー
人体の中に住む100兆個の細菌―腸内フローラ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
25
1980年代後半の最新科学事情。まだ行政改革される前なのか皆生き生きしている。後にノーベル賞を取ったスーパーカミオカンデの話や野辺山観測所の話、微生物の話があり。解決しつつあるオゾン層の問題も載っている2018/05/20
sabosashi
5
もう二十年以上もまえの時点での「科学最前線」である。 内容的には、現在、ずいぶんと越えられているのではないかと思うが、とても水準が高く、啓蒙的。 今のニホンは知らないが、わたしが育ったころには科学の啓蒙番組などがあって関心がいやがうえにも高められた。 わたしは理科が好きだったが、とりわけ天文学オタクに近かった。 小学の図書館にて週末に借りるものも天文学やら古生物学関係(もちろん子ども向き)。 2015/06/06
げんなり
0
書かれたのが、かれこれ27、8年前なので、決してナウではないのだが、今現在のサイエンスの状況など知らないので、十分に最先端感を味わえた。本書でも頻繁に出てくるのが、資金の不足について。それと研究内容を過不足なくアナウンスする方法そして努力。なんとかしろよ、親方日の丸、と言いたい。2017/02/21
ひぐっち
0
最新の科学をわかりやすく理解できる。ただ,自分のの専門分野に限って言えば,表面的なところもある。2003/06/10