朝日文庫
印度放浪

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  • サイズ 文庫判/ページ数 417p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022607744
  • NDC分類 292.5
  • Cコード C0126

内容説明

旅青春論の原典として静かに読み継がれてきた藤原新也の処女作。

目次

15年目の自白
語録
昨日への旅
さらば、カシミール
少年
寄生虫
野ネズミの食った果実
生残り戦士の描いた朽ちはてる前のパン
2円30銭のマハトマ・ガンジー
聖者、あるいは花の乞食道
ハダシのインド人との対話〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Y2K☮

41
沢木耕太郎「深夜特急」とは随分印象が異なる。ポール・マッカートニーがインタビューで「ぼくは誰かと目が合うと必ず挨拶しちゃうんだ」と話していたが、沢木氏にもそういう所がある。藤原氏も会話はしているが、もう少し冷静な観察者の面が強い(写真家ゆえ?)。だからこそインドを安易に聖地認定する風潮に逆らい、いい加減で不潔で過酷なリアルを文章の中で打ち出せるのだろう。写真もキラキラ光る水面や夕焼けなどの美しい景色に留まらない。たとえば薪の下から覗く死体の足。平凡な日常がすでに宗教的なのは、死があまりにも生と近いからか。2015/07/21

山口透析鉄

28
学生の頃に読んだと記憶しています。ただ、この時期(インドやチベット等々)紀行は、まだ藤原新也氏の中では初期作品でしょうね。 宮内勝典氏の作品(このお2人は同い年でもあります)と同様、だんだんとことの本質に迫るような文章を書くようになるんで、やはり人に歴史あり、だと思う本でもあります。お好みで。(追記:コメント欄に関連の新聞記事をリンクしておきました)1993/06/26

スプリント

17
今から40年も昔に旅したインドの旅行記です。リアリティのある描写とそれを補完する写真の数々にぐっと引きこまれました。この本を手にとったことがきっかけでインドに旅だった人は多いのだろうなと思わせるほど魅力に満ちた本です。2015/12/19

たまきら

17
20~30代、一人で、友人とそして恋人(後に夫)とたくさん旅をした。よく生き残ったな~というようなハプニングもありましたが、そのうちの一つはまったく行く予定がなかったのにひょいと行くことになったインドでした。この本が棚から出てきてびっくり。旦那さんがとっておいたようです。バナラシはまんまこうでした。2015/10/08

シュラフ

17
若者は旅に出る。何かに出会うために旅に出るのである。若者が1960年代の終わりの頃、23歳でインド大陸を放浪した記録である。若者が出会ったものはインドという国が持つ"熱"である。すでに日本ではその頃、社会が管理システムの中で人間的なものが失われつつあったという。そして15年の歳月が過ぎ日本の管理システムがより一層すすむ中で書いたのがこの本。大きな冒険談がある訳ではないが、インド人とのやりとりを読んでいるだけでインドの"熱"が伝わってくる。ふんだんに盛り込んである写真がすべて美しい。若者の旅のバイブルだ。 2013/08/30

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