内容説明
闇に輝く深夜のコンビニには、明かりに引き寄せられて昆虫が集まり、昆虫に引き寄せられた昆虫マニアも集まる。多くの昆虫がコンビニの電撃殺虫器で殺され、昆虫マニアもなにがしかの獲物を手にコンビニを去る。コンビニだけではない、車、飛行機、建築物、ゴルフ場、公園…人間の便利で心地よい生活を支える装置のために、多くの昆虫が生きる場を失ってきた。でもそれは、「いたしかたないこと」とは言えないだろうか。人間が同じ生き物である昆虫が滅びていくのに不安を覚え、なんとか保護したいと考えるのは当然だ。しかし、本当に昆虫を守ろうというのなら、人間はいま手にしている快適を、かなりの部分手放さなければならない。それができるのだろうか。時に対立し、時に思いがけず協調する「昆虫と文明」の関係を、28の事例で紹介する。
目次
昆虫にとって車とは何か?
昆虫にとってカビとは何か?
昆虫にとって船とは何か?
昆虫にとってコンビニとは何か?
昆虫にとってビールとは何か?
昆虫にとってペットの糞とは何か?
昆虫にとって材木とは何か?
昆虫にとってイナゴの佃煮とは何か?
昆虫にとって人家とは何か?
昆虫にとってスギ林とは何か?〔ほか〕
著者等紹介
高橋敬一[タカハシケイイチ]
1956年、東京生まれ。東京農工大学農学部を卒業後、農林水産省に入省。草地試験場、国際農林水産業研究センター沖縄支所、食品総合研究所を経て2001年に退職。同年から2年間にわたり、パラオ共和国にボランティアとして滞在。農学博士。カメムシ採集人。主な著書に『山の尾根の風を分けるカンバの木』『八重山列島釣り日記』『八重山列島昆虫記』(いずれも随想舎)など。矢板岳友会会員(主な登攀に谷川岳衝立岩雲稜第一ルート単独登攀、同コップ状岩壁雲表ルート単独登攀など)。つくば昆虫談話会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えも
hajimemasite
うゑしま
西
まのん