内容説明
ゼムクリップ、アルミ飲料缶など身近な製品から、航空機や高層ビル、さらに都市給排水や橋などのシステムにいたるまで、現代人は技術の産物にとりまかれて生活している。そのひとつひとつを子細に見ていきながら、「物づくり」という営みの本質に迫る。
目次
1 ペーパークリップと設計
2 鉛筆の先と分析
3 ジッパーと開発
4 アルミニウム缶と失敗
5 ファクシミリとネットワーク
6 飛行機とコンピュータ
7 水と社会
8 橋と政治
9 建物とシステム
著者等紹介
ペトロスキー,ヘンリー[ペトロスキー,ヘンリー][Petroski,Henry]
1942年生まれ。1968年、イリノイ大学で博士号。同大学やテキサス大学で教えた後、現在、デューク大学の土木環境工学と建築土木史の教授。米国機械学会や米国土木学会から表彰を受けたほか、新聞や雑誌に数多く寄稿し、テレビにも出演している
忠平美幸[タダヒラミユキ]
神奈川県出身。早稲田大学第一文学部卒業。同大学図書館司書をへて、現在は翻訳業に従事
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
魚京童!
19
技術の世界を見たところでさ。どうなるっていうんだろうね。よりよく世界を変えていく。だからどうなるんだろうね。どうせ生きて死ぬだけの人生においてゼムクリップの役割ってなんなんだろうね。そんなことを考えてばっかりだ。部屋は掃除がなされていて、私はたんたんとアルコールを摂取して寝て過ごす。この人生に意味なんてないけど、だったらなんなんだろうね。理性の崩壊はアルコールから始まる。始まったら、終わればいい。どうせ寝たら明日になっている。世界が変わるかもしれない。その前に肝硬変で入院するだけなんだと思う。ヒトは弱いか2020/02/14
Kawai Hideki
19
ゼムクリップ、鉛筆、ジッパー、アルミ缶、ファックスなどの身近な日用品から、飛行機、水道、橋、高層ビルといったインフラまで、工学的歴史をたどりながら社会や生活の変化を紐解く技術解説本。例えばクリップの章では、日々、改良版の特許が申請されているのに、不完全な形状のクリップが市場で生き残っている理由を考察。鉛筆の章では、「仮説としておいた前提条件をいつのまにか正しいものとして扱ってしまう」落とし穴について。ジッパーの章では、その基本原理と構造の段階的変化と、マジックテープやジップロックへの飛躍的変化をたどる。2013/11/19
Uzundk
4
4章までがメインで残りは違う視点のものとして読むのがよい。単純で安くてありふれているゼムグリップだが、それをはたしてその価格で作れるだろうか?そしてそのクリップは最善の手段だろうか。そういう問いかけを続ける人がいて今の"使い物になるゼムグリップ"が出来たのである。それまでは針に刺して止めてしていたのだから随分と進歩した。つまりこの本は、当たり前になって見逃しているけど、ライフチェンジな技術が社会に定着するまでの紆余曲折や戦い、そして果たすべき行いというものを見せる。とても参考になる。2015/11/04
sekaisi
1
解説が朝日らしいいちゃもんでした。2017/07/23
:-p
1
難しくて挫折。中高生か中高年になってからまた読みたいと思う。2015/05/02