内容説明
本書は、『科学朝日』で連載した「科学者をめぐる事件ノート Part 2」(1992年1月号~93年12月号)を一冊にまとめたものである。『スキャンダルの科学史』として結実した前シリーズ「科学者をめぐる事件ノート」が日本で活躍した科学者に光をあてたのに対し、『科学史の事件簿』では事件の舞台を広く海外に求めた。
目次
疑惑にかすんだクローンマウスの「父」―カール・イルメンゼー
ノーベル賞受賞直後の亡命劇―エンリコ・フェルミ
ピルトダウン人事件の共犯者?―ピエール・テイヤール・ド・シャルダン
苦痛を愛した外科医―フランソワ・マジャンディ
師デーヴィとの愛憎―マイケル・ファラデー
幻に終わった放射線「N線」―ルネ=プロスペル・ブロンロー
進化論のプリンスの「受難」―スティーブン・ジェイ・グールド
「原子論」の悲劇の闘士の死―ルートヴィヒ・ボルツマン
占星術撲滅宣言が招いた反発―バート・J・ボーク
ノーベル委員会への公開質問状―ドミニク・ステーリン〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆずこまめ
1
科学者といってもあくまでも人間なんだなと実感。あまりに人間的な一面を見てしまって、安心するような怖くなるような。2022/11/15
鬼山とんぼ
0
1992-3年「科学朝日」連載の著名科学者が関わった事件の記録。このところ注目度が上がっているニコラ・テスラについての本を探していて手に取った。今となっては古い本だがその分だけ我々にも身近で、事件当時の空気が残っているものも多く、それなりに面白く、科学の巨人たちの実像もかいま見られたりして、雑学のストックが広がってよかった。フックが知られざる巨人であり、パストゥールが意外と大したことなかったなと知った。2017/08/29
serori
0
研究内容に関する記述の部分はあまり理解できなかった.2017/04/28
yojiro
0
タイトルどおり、科学史の事件をリポートした本。おもしろくて一気読み。2009/09/22
zeroset
0
複数著者による連載記事が元となった本だが、散漫な印象。2009/07/12