朝日選書<br> 最後の宦官 小徳張

  • ポイントキャンペーン

朝日選書
最後の宦官 小徳張

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 271p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784022595348
  • NDC分類 222.068
  • Cコード C0322

内容説明

宮廷の奴隷か、陰の実力者か。西太后の寵愛を受けた宦官が明かす「ラストエンペラー」の世界。

目次

第1章 「小徳張」世に現る
第2章 皇太后のお伴をした日々
第3章 宮廷での最後の数年間

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

若黎

8
映画『ラストエンペラー』で清朝に興味が高かったころに出版されているのに、見逃していた。図書館で見つけて、こんな本が出てたんだとびっくり。他の人も書いているが、『蒼穹の昴』の春雲のモデルと言われるとそうだな、と思える。 宦官になっても高級宦官になれるとは限らないが、本書の小徳張は乗り切ったんだな。しかも、清朝滅亡のタイミングでさっと逃げきってるし。2023/10/11

はちこう

7
「蒼穹の昴」の主人公、春雲のモデルの宦官、小徳張。その孫が書いた祖父の伝記。自分で鎌を使って「浄身」したり、南府劇団で活躍して西太后に引き立てられたりと、春雲の歩みと重なる部分が多々ある。ただ実際の小徳張は、春雲のような爽やかな人物ではなく、相当腹黒い人間だったのではないかと想像する。小徳張が、逃げるように紫禁城を後にする様子から、他の宦官や皇族からかなり恨みを買っていたと思われる。この後「珍妃の井戸」を読もうと思っていたので、「蒼穹~」後の清朝末期を知る予習になった。2022/03/25

韓信

2
西太后・隆裕太后に仕えて宦官のトップに登りつめ、清朝退位の契機をつくることとなった大物宦官の宮中生活の思い出を孫が聞き書きした記録。後宮における宦官や女官の所作から日常生活や仕事内容、西太后や珍妃、光緒帝の素顔など、詳細な内容は読み応えがある上、貧乏人だった小徳張が、折檻を受けながらも頭脳と努力で西太后に認められ、出世していくさまはダーティーなサクセスストーリーとしても面白い。満洲起源の宮中での風習やジャーゴン、宦官特有の鄭和信仰、同治帝が梅毒で死んだ虚説の流布など、興味深い逸話多数。2024/02/05

9

0
面白かった!太監ドリームを達成するには才覚と努力と細心の注意と気配りをして、さらに一番厄介な理不尽をも掻い潜らなければならないのだなあ。何十年後の孫への語りとしてもリアルさが伝わってくる。また訳者の注がこれでもか!と詳しく理解しやすかった。光緒帝と珍妃に手心を加えた話は自分が恨まれるからと言っているけど、人として筋が通っている印象が強まった。解説を合わせてみれば、あの大総管にまで上り詰めたのだから、所謂宦官として相当なやり手だったとみていいんだろうな。2018/10/02

いろは

0
宦官である小徳張の孫による、「祖父の話をまとめたもの」。 本編では小徳張はとてもすばらしい人物であると思えたし、宦官の生活や清王朝末のお話を知ることができた。 いっぽうで、訳者による後書きや注のおかげで、視点を偏らせすぎることがなく読み終わらせることができたと思う。2015/01/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/314885
  • ご注意事項