朝日選書<br> 海の城 - 海軍少年兵の手記

朝日選書
海の城 - 海軍少年兵の手記

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  • サイズ B6判/ページ数 390p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022593092
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0393

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Toska

4
『戦艦武蔵の最期』の前日譚とも言うべき作品だが、人が死ぬ場面はほとんど出てこないのに、こちらの方が陰惨な印象さえ受ける。人としての尊厳など全く顧みない、私的制裁に明け暮れる世界。帝国海軍の「スマートさ」は、ごくごく上層部の上澄みでしかなかった。この過酷な「日常」の果てに『…最期』で描写される戦闘と沈没、本物の地獄が待ち受けているのかと思うと言葉を失う。初めて生身の天皇を見た時の動揺と衝撃もリアル。2021/08/17

なのは

1
陸軍に比べてファンの多い帝国海軍、終戦工作とか肩入れする知識人が多いおかげで戦後もなんとなく良いイメージを保ち、海自なんか帝国海軍の末裔を堂々と主張しちゃうくらいですが、漁師・商船・兵卒から見た海軍って陸軍に負けず劣らずDQN、というか尻尾出してない分陸軍以上に狸…五一五の青年将校とか、農村救済より前に農村出身の水兵を救うべきではとドン引き。水兵なんて交換可能の軍艦の一部品でしかないんだな…彼らがいなきゃ艦は動かないのに。ポチョムキンみたいな反乱が起きてそれで終戦が決まればよかったのにと思いました2018/12/07

さいもん

0
ある教授に薦められて読んだ。戦争というと、戦死者数が云々、生産力が、政府が云々とマクロに捉えがちであるが、本書は兵員個々やその家族、同輩らにとっての戦争体験を生々しく描写している。 …にしても、作者はなぜ海軍に志願して戦ったことにこれほど罪の意識を抱くのだろう?2014/08/27

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