生誕

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生誕

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022573544
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

生まれる前のこと覚えてる?心の中はいつも、何か重大なものを渇望している。青年は、胎内の記憶をたぐり寄せ、かけがえのない分身を捜す旅に出る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

schaf

2
合唱曲『聞こえる』を連想。本と(作者さんと?)相性がいいってこういうことなんだなあ…と思いつつ。誘われるように引き(惹き)込まれるようにして読んじゃった感じ。そして読み終わった後にぐだー…となり大きなため息が出る系。私の中で、木地さんと同じカテゴリ。どうでもいい部分だけど、おばあちゃんの「だから今度は上手く説明しようと調子に乗って」(P.185)の部分のおばあちゃんがすごく可愛いなあと思ってしまった(笑)。(7)2009/07/08

ばるさん

1
やっぱり好きです。良かった。胎児の頃の記憶を覚えている青年が、その時に居たはずのもう一人を探す物語。過去と現在、記憶とテレビのニュースが混ざり合い、登場人物の境目さえ曖昧な不思議な書き方が、浮遊するような不安定な空気感を生み出している。全篇を通して皮膜に包まれたようなこの空気感がラストに効いていて、ため息と共に本を閉じました。 『ーー生まれる?』2012/09/25

gatamaro

1
とにかく神秘的な話で、なんというか映像化しても美しいものになるのではないかと。8ミリフィルムの感じが合いそうな。 ほわんとした空気の中で、世の中の事件が折りまざり、特別「ものすごいショッキングな大事件!」が起きるわけではないけど、少しずつ、今まで知らなかった真実が近づいてくる緊張が、この雰囲気が、好きです。 淋しいような、温かいような、涙が出てきそう。

なつき

1
少し語り口が冷淡に感じられる一方、なんて強く感情に訴えてくるのでしょう。2012/07/25

りゃーん

0
今回は設定からオチ迄イッキに書く。 舞台は執筆された90年代後半だろう。 専門学校を卒業して埼玉の地方都市の電気店で勤める青年が主人公だ。 店にあるTVを凝視し、客あしらいもヘタに過ぎ、上司や同僚からもバカ扱いされる彼は家でも寡黙で弟以外に話し相手もおらず、子どもの時からTVばかりを観て育つ。 作中、当時起ったチャレンジャー号の爆発や金成日の死去のニュース、いや、青年が今生きてきて観たニュース映像~チェルノブイリ事故やベトちゃんドクちゃんの分離手術など、人死にや戦争にまつわる、そういったニュースが挿入2016/01/05

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