内容説明
自伝的大河青春小説、“実録篇”に突入。椎名はひたすら書いた、沢野もひたすら描いた、目黒はひたすら読んだ、そして木村はひたすら歌った。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スノーマン
21
目黒考二さんの訃報が響いている日々。そもそも私が本の雑誌を読むようになったのは社会人になってから。その前、学生時代に読んだ椎名誠がきっかけ。国語便覧に掲載される作家、ほぼ故人、というイメージだったのに、椎名誠はCMに出ていた。若々しい。ガタイが良くて作家っぽくない。衝撃。そんな人が作っている雑誌が気になり購入した。血風録は分厚い本だったけど、幸せの読書時間。その時代の空気感がビシバシ詰まっている、この出版の冒険話が面白くないわけない。2023/02/26
nontama9
8
群ようこさんが本の雑誌社に勤めるようになったいきさつは、ほんとに人と人との出会いってわからないものだなあと思いました。椎名さんの周りにでてくる方々っていつも豪快かつ自由でうらやましいです。2014/01/10
Cinejazz
6
『本の雑誌』は、1976年4月に創刊(46項で定価百円)。その誕生秘話の数々を、個性豊かな面々の実名入りで綴ったドタバタ・ノンフィクション。途切れることのない破格の面白さは絶品。2018/10/21
やまゆ
5
本の雑誌があれよあれよというまにメジャーになり、新たな雑誌がどんどん創刊されていた活気のある時代。ステキに感じられる。2016/09/30
地を這う円盤
3
夜更けにウィスキーとイワシの缶詰をやりながら記す。500ページ越えで結構長いのだがめっぽう面白かった。冒険家シイナの会社員時代の紆余曲折を描く。所々に挟まる盟友沢野ひとしの描画が意味不明な点も含めて想像力を刺激するし、幼馴染のつながりが社会人になっても継続して、そこからまた新たなつながりで(目黒孝二、群ようこ等)雑誌を創刊するなんて、とんねるず的な地元感と内輪ノリをもってしてもないよ。2022/02/17