バタフライ―17歳のシリア難民少女がリオ五輪で泳ぐまで

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バタフライ―17歳のシリア難民少女がリオ五輪で泳ぐまで

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  • サイズ 46判/ページ数 445p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022516213
  • NDC分類 785.2
  • Cコード C0098

出版社内容情報

2014年、政情が悪化、爆撃が日常となっていくシリア。水泳選手で17歳の少女ユスラは姉のサラと出国を決意。エーゲ海を渡り、いくつかの国境を越えベルリンに着くまで命がけの3週間、またリオオリンピック出場を果たすまでの、感動の実話。

内容説明

一分でもいいから、この波が静まってほしい―。いつの間に、わたしたちの命はこんなに安くなってしまったの?命がけでエーゲ海に飛び込み、騙され、屈辱を味わい、それでも人生をあきらめなかったシリアの水泳選手、ユスラ・マルディニが、リオ・オリンピック出場を果たすまで―。

目次

第1部 芽生え
第2部 春
第3部 爆弾
第4部 海
第5部 罠
第6部 夢
第7部 嵐
第8部 五輪

著者等紹介

マルディニ,ユスラ[マルディニ,ユスラ] [Mardini,Yusra]
1998年生まれ、シリア出身の競泳選手。ダマスカスの水泳一家で育つ。シリアオリンピック委員会のサポートの下に幼少期から水泳に親しみ、競技生活を送る。シリア内戦により2015年に姉のサラとともに出国を決意。密航業者が用意したボートでエーゲ海を渡る途中、エンジンが停止。命からがらレスボス島にたどり着き、ヨーロッパ各国を経由してベルリンに到着。ほどなく水泳のトレーニングを開始し、2016年リオデジャネイロ・オリンピックの難民選手団の一員として競泳バタフライ100mに出場した

土屋京子[ツチヤキョウコ]
翻訳家。1956年、愛知県生まれ。東京大学教養学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

70
本著最後に、著者が定義した「幸せ」。”笑/耐”に、著者の心の葛藤が滲む。表題はもれなく掛詞。加えて、あとがきで知る原書の”現在形”にも、著者の強い思いと願い。故国に平和が訪れ、再訪できたとしても、”耐”が消えることはないと推察する。だが、せめて”耐”の文字がぼやけるくらいには、著者の心が癒されることを祈る。東京五輪にも、難民五輪選手団が来日予定。1人の参加者が齎す、多くの人たちの夢や希望。政治は持ち込まないで欲しい。掲載の写真に溢れる笑顔も印象的。”家族”なんだよなぁ。2019/10/20

アキ

62
「わたしは、難民に対する人々の認識を変える力になりたいと思います。誰も好きこのんで自分の国を捨てるわけではない、難民もふつうの人間であって、機会さえ与えられればすばらしいことを達成できるのだと、みなさんにわかってほしいのです」国連総会でのスピーチ。シリアのダマスカスで水泳代表選手だったユスラは、プールに爆弾が着弾(不発弾だった)して国を逃れることを決断する。トルコからギリシャへはゴムボートで命の危険を冒して渡り、ハンガリーでは投獄され、終にドイツに辿り着き、難民と呼ばれることに葛藤があるなか→続き2019/08/24

マリリン

43
当時十代のにユスラの逞しさや強さ、前向きさには心底感動した。母国を離れ安住の地を求め、ドイツに辿り着くまでの凄まじい状況は心的外傷として残るかもしれないほどなのに。難民選手団という言葉への複雑な心情・迷いを断ち切って望んだリオで開催されたオリンピック。バッハ氏の意外な側面を知った。支えてくれた人達や家族への感謝思いも語っているが、感情の裏でどれだけの悲しみや辛さを超えてきたのか。目標は東京オリンピック。この状況下でも堂々と戦って欲しい。お気に入りさんが読みたい本に登録して知った。この時期に読めて良かった。2021/07/25

エリク

24
何かのトップになるには、それ相応の時間と情熱と才能が必要💦2020/07/25

a*u*a*i*n34

15
作家でもないアスリートが書く話なので決して上手ではないですがノンフィクションならではの迫力があります。シリア内戦時代の爆撃と隣り合わせの生活、ドイツまでの死にかけたり留置場に拘束されたりしながらの逃避行と、ドイツでの難民としての生活と、一気に有名人になってからの葛藤が生々しく綴られいます。2021/03/07

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