明治・妖(あやかし)モダン

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022511126
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

【文学/日本文学小説】江戸が明治に改まって20年。煉瓦街が並び、アーク灯が夜を照らすモダンな銀座に立つ、掘立小屋のような派出所。巡査の滝と原田は、市民からの相談事に乗り出すが、そこには、明治の世では消えてしまったと思われている妖たちが跋扈していた!

内容説明

「江戸が終わって20年。妖たちが、そう簡単にいなくなると思うかい?」煉瓦街が広がり、アーク灯が闇を照らす銀座に、ひっそりと佇む巡査派出所。そこに勤務する原田と滝は、“かまいたち”に襲われた者や、瞬く間に成長を遂げる女の子の世話など、不思議な対応に追われてばかり。それらは、とてもこの世のものとは思えず…。摩訶不思議な妖怪ファンタジー。

著者等紹介

畠中恵[ハタケナカメグミ]
高知県生まれ、名古屋育ち。名古屋造形芸術短期大学ビジュアルデザインコース・イラスト科卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エンブレムT

172
明治と名を変え20年 レンガ造りの町並みの 夜を照らすはアーク灯。しかして通りの裏手には 昔ながらの長屋が広がり 囁かれるのは妖しの話。江戸の闇夜を闊歩した 妖したちはどこ行った?不思議怪奇と世を騒がせて 困るは人か妖しか。平和をこよなく愛するは 果たして人か妖しか。LEDに照らされた平成の世も東京も 江戸とは地続き時続き。猟奇怪奇が日常ならば 生息するは何者か。笑みを浮かべている友は 果たして人か妖しか。・・・ってなわけで、現代にも生きてるような気がする彼らの物語の続編を乞う!私なのでありましたw2014/10/29

ハイランド

149
時代ものを描く上でやっちゃいけないのが、調べた知識をそのまま並べること。この作品はそれが悪い形で出ている。描くのは知識ではなく空気。この人の描く江戸はあんなにいいのにねえ。大体銀座の牛鍋屋で毎日夕食を食べる庶民はそうそういないよね。人間と妖怪が渾然としているという設定も生かされていない。もう一つ残念なのは、人死にが軽く描かれていること。好きな作家だけに「惜しい」の一作。2014/03/24

ちはや@灯れ松明の火

130
おにさんこちら、てのなるほうへ。アーク灯の眩さが宵闇を剥ぎ取る煉瓦街、棲処を追われた人ならぬ者は何処へと潜むのか。いついつ、でやる。西洋の風に誘われ開いた文明の花、江戸と地続き時続きの明治に落とす影、和洋折衷の銀座を闊歩するのは神か妖か。あのこが、ほしい。水面に佇む女は、風の刃を振るう男は、人の胸の裡を覚る者は、何処かで見知った貌をして。あのこじゃ、わからん。金や宝石に惑うのは、息と共に嘘を吐くのは、人を殺めるのは、魑魅魍魎の類ではなく。人妖折衷モダンの街に涙の雨が降り注ぐ。うしろのしょうめん、だぁれ? 2013/10/16

紫 綺

129
江戸が明治に化けて20年。銀座の煉瓦街には不似合いな、掘っ立て小屋のような派出所と牛鍋屋「百木屋」が舞台の妖(あやかし)連作短編。「百木屋」の常連たちが妖しく痛快に活躍する。牛鍋、食べたい♪2014/04/04

kishikan

127
しゃばけシリーズは江戸時代だったけど、畠中さんの新作は明治の東京銀座を舞台にした話。それも明治初期の話じゃなく、煉瓦街が並び鉄道馬車が走る明治20年代の物語です。もちろん、銀座はガス灯から「まるで昼のようだ」と言わしめたアーク灯に変わり、闇夜に潜む妖とは無縁の近代社会と思いきや、そこはさすが畠中さん。文明開化の時代に、こっそりと生き延びさせていましたね。物語はそれぞれ完結するけど連作5話。巡査や牛鍋屋の主人など、時代に合わせた登場人物も嬉しい。少しずつ妖が姿を現しているので、これもシリーズものになる予感。2013/11/23

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