出版社内容情報
【文学/日本文学詩歌】心はどこにいるのだろう―――跳ねたり、迷子になったり、ココロってちっともじっとしていない。「生きる」を見つめた日本を代表する詩人が、千変万化する「こころ」をとらえようと試みた新作詩集。朝日新聞の5年にわたる好評連載から生まれた珠玉の60篇。
内容説明
心は、どこにいるのだろう。跳ねたり、迷子になったり、からっぽになったり、ココロってちっともじっとしてない。―「生きる」を見つめた詩人が、千変万化する「こころ」をとらえた新作詩集。朝日新聞好評連載から生まれた珠玉の60篇。
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
詩人。1931年、東京生まれ。52年、詩集『二十億光年の孤独』でデビュー。作詞、絵本、翻訳、映画脚本など幅広いジャンルで活動し、82年『日々の地図』で読売文学賞、96年朝日賞、2006年『シャガールと木の葉』で毎日芸術賞、08年『私』で詩歌文学館賞、10年『トロムソコラージュ』で鮎川信夫賞、ほか受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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naoっぴ
85
心にまつわる詩集。建前でしっかり囲っても気づくと漏れていたり、体は元気いっぱいなのに心に元気がなくて座り込んでしまったり、そうかと思えばふわふわどこかに飛んでいったり、心は思い通りにならない不思議なもの。自分でもどうにもできなくて、はてさて困ったものだと思うけれど、最後の詩「そのあと」でなんだか行動しなくちゃという気になれる。この詩が一番好き!いろいろ面倒くさいけれど、それでいいからみんな前へ進もうよと背中を押してもらった気がしました。読む心境で心に響く詩が違ってきそう。2016/10/11
momogaga
54
図書館本。老齢の妙。生と性への執着を感じた。詩人はやっぱり枯れませんね。2018/05/05
lonesome
52
ココロ、こころ、心、kokoro。ここに収められた詩にはとても瑞々しいと感じられる詩がある。「彼女を代弁すると」という詩もあるように、主役はわたしやあなたや誰かの心だ。自分はこの詩集を読む時に物ごとの終わりや終わることについて思いを馳せていたので余計に心に響いてきたのだと思う。「そのあとがある 世界に そして ひとりひとりの心に」(p.123「そのあと」より)2014/11/28
♡
46
「こころ ころころ」「散歩」「言葉」「絶望」「そのあと」印象に残っている詩です。そうそうと共感したり、ん〜と共感には至らなかったり‥新しい発見があったり、自分の言葉にできない思いを代弁してくれたり、谷川俊太郎さんの言葉から優しさと背中をそっと撫でてくれる温かさを感じ、自分のこころにも、いろんな顔が隠れていることに気付かされます。また、読み返したくなる素敵な作品です。2022/09/11
chimako
45
心の動きと心そのものを詠んだ詩集。読みながら「そうかぁ」とか「だからかぁ」とか「確かにねぇ」と一人語ちている自分に気づく。写真もいい。特に子どもの写真が好きだ。読み進めて最後の「そのあと」 ーすべて終わったと知ったあとにも 終わらないそのあとがあるー 中学生には中学生なりの捉え方もあるだろうが、自分が大人で良かったと思える詩集。2013/11/08