銀の島

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  • サイズ A5判/ページ数 446p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022508652
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

時は戦国―宣教師ザビエルと同時に日本に潜入した男がいた。ポルトガル国王の密命「石見銀山占領計画」を帯びた特任司令官バラッタは石見銀山を訪れ、占領作戦を展開させる。ザビエルの教えに疑念を抱き、破門された安次郎らは、バラッタの野望を砕くため倭寇の大海賊・王直に命がけの談判に及ぶが…迫りくるポルトガル大艦隊、迎え撃つは薩摩の安次郎と倭寇の大海賊・王直船団―戦国史を根底から覆す驚天動地の時代活劇巨篇。

著者等紹介

山本兼一[ヤマモトケンイチ]
1956年、京都府生まれ。同志社大学卒業。1999年「弾正の鷹」で小説NON短編時代小説賞を受賞。2002年『戦国秘録 白鷹伝』を上梓。2004年『火天の城』で第十一回松本清張賞を受賞。2009年に『利休にたずねよ』で第百四十回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤枝梅安

42
ザビエルの弟子で「安次郎」と呼ばれた日本人が遺した手記を再現する形の小説。一時はザビエルに私淑した安次郎だったが、西洋の一神教と日本の「八百万の神」との大きな食い違いに悩み、袂を分かつこととなる。ザビエルと同時期にアジアにやってきたバラッタは石見銀山の独占を画策し、大船団を組んで石見沖に押し寄せるが、日本側は、海賊・王直に助けを求めこれを撃退する。安次郎は再びインドに向かい、ザビエルの最後を見届けたのちポルトガル語で手記を遺し、その地で亡くなった。人の尊厳と宗教のせめぎ合いを描いた力作。p217に誤記。2011/07/20

ハッチ

19
★★★★★ザビエル神父と彼に付き添った安次郎のストーリー。戦国時代、日本の銀に目を付けたポルトガルはバラッタを送り込んで我が物のせんとす。そこにザビエル神父と武士である安次郎の思惑が交差する。視点はザビエル神父と安次郎、バラッタの3人の視点で描かられる。山本兼一さんはいつも緻密な合戦の表紙を描かれるようなイメージだが、今回は結構サクサク進む。個人的には前者の方が好きだか、こういうのもたまにはいいと思った。2015/11/16

banchi

10
正義のためとはいえ父親を殺してしまった安次郎。日本を抜け出しマラッカでザビエルとキリスト教に出会いデウスの教えを伝えるためにザビエルと一緒に日本へと帰ることに。 その二人に石見銀山の侵略を企む野心家バラッタとシナの海賊王直が絡み合って物語りは展開していく。 宗教と石見銀山侵略、それぞれの思惑とザビエルの苦悩そして安次郎の思い。 史実の裏にこういう話しがあったのかと想像することは興味深い。 ただなんとなく盛り上がりに欠けてしまったように感じてしまった。 物語の導入部はかなりわくわくさせてくれただけに少し残念2011/07/24

カワセミ440

8
私は宗教ってキライです。っていうかどこの宗教もそうだろうけど、未開の地の異教徒を野蛮な『悪魔の手先』としてしか認識できないのが嫌だなあ。ありがたい『自分の神』の教えを布教して上げるとか、上から目線のその感覚も好きになれない。カオスのアジアはまだ耶蘇教の魔の手からは逃れてる?けど、中南米なんてスペイン/ポルトガルの耶蘇教徒から、文化的にも血統的にも、経済的にも蹂躙されてます。聖職者ってどうも胡散臭い。だいたい、三位一体って何なんだよ。っていう事を再認識させてくれたお話で大変興味深く読むことができました。2011/08/02

koba

7
★★★★☆2012/07/14

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