内容説明
アフガニスタンからモロッコまで。ちょっと遠いけど、でもすこぶる人間臭い社会との出会いの旅。
目次
最初の「対テロ戦争」の舞台―アフガニスタン
ブット元首相暗殺事件の衝撃―パキスタン
アメリカの封じ込めを受ける国―イラン
高まりつつある反欧米感情―トルコ
イスラエルに求められる「妥協」―イスラエル・パレスチナ
観光立国の陰で―エジプト
イスラム過激派の台頭の下で―マグレブ諸国
シルクロードとイスラム―中央アジア諸国
交通の要としての価値ゆえに―カフカス諸国
多文化の国での政策決定は?―アメリカ
イスラムとどう向きあうのか―日本
著者等紹介
宮田律[ミヤタオサム]
1955年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻およびカリフォルニア大学ロスアンゼルス校大学院修士課程修了。現在、静岡県立大学国際関係学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びっぐすとん
15
図書館本。10年以上前の本なので現在とはまた状況が違う。この本の後、アラブの春が起こり、シリアでは内戦になり、イスラム世界も様子が変わった。この本を読んで日本がいかに西洋の価値観に寄った視線でイスラム世界を見ているかを反省した。欧米や独裁者が、抑圧し善処しないことが現実に悲観し、かえって人々をイスラム回帰へと向かわせるのだ。キリスト教世界の独善、不寛容さも背景にあると思う。イスラム世界のことはイスラムの人々にまかせればいいのに。宗教は信じてる人だけを救い、罰すればいい。日本は日本独自の観察眼を持つべき。2021/09/28
サアベドラ
3
イラン近現代史研究者のイスラーム世界見聞録。2000年代に足を運んだイスラーム諸国(西アジア、中央アジア、北アフリカ、カフカス)で見たもの、聞いたこと、感じたことを地域ごとにつらつらと書いている。「おもしろ」というほど小ネタ的な話はあまり出てこない。最後のほうのアメリカのユダヤ・ロビーに対する批判と、偏った中東政策をとる米国に阿諛追従する日本政府への不満は、まあイスラーム研究に携わる人はみんな多かれ少なかれ感じてることなのだろうけど、それを辛辣でトゲのある書き方で書くのはどうかなあとも思う。2012/06/19
ハメ・ドゥースト
0
★☆☆2015/02/15
Porlock Gardens
0
著者はイスラム世界の研究における大家なのだが、人間得手不得手というのがあるのだなと思い知った本。いかんせん面白くない・・・。同じ話でもロシア語の同時通訳者だった米原万里さんあたりだったらきっと抱腹絶倒だったのに。。。宮田先生は真面目なご本に専念されるのがよろしいかと思います。2009/05/10
可兒
0
文化・民俗中心。ただしある程度興味ある人向け。話のネタにするには深いし濃い2010/03/11