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まず石を投げよ

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  • サイズ B6判/ページ数 411p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022505101
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

それは医療ミスなのか、それとも密かな殺人なのか。おそるべき実態をあばく、衝撃の医療ミステリー!

内容説明

外科医・三木達志は医療ミスを告白し、患者の遺族にみずから賠償金支払いを申し出た。これに究極の誠意を感じたライター・菊川綾乃は取材に乗り出すが、「あれは殺人だった」との手紙が舞い込む。不倫、自殺、テレビでの医師を使った心理実験、墜落願望。現代人の闇をえがく医療ミステリー。

著者等紹介

久坂部羊[クサカベヨウ]
1955年大阪府生まれ。小説家、医師。大阪大学医学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tsuyoshi

73
医療ミスを自ら遺族に告白し賠償金を支払った三木医師の真相や医療ミスに対する病院側の隠蔽体質の背景において医療ジャーナリストの綾乃や報道制作に携わるプロデューサーらが迫っていく話。医療ミスの隠蔽に対する不信感はあっても番組内で行われた医療ミスへの対応実験はやり過ぎだと思うし、自殺騒動まで至った際にミスを隠蔽しようとした事で医療ミス隠蔽への気持ちに気付くというのも都合よすぎだし想像力に欠けている印象を抱いた。2018/05/01

あかは

55
医療ミスを題材にした話。たくさんの登場人物が交錯するので、誰が誰だかわからなくなる時もあった。結局、ミイラ取りがミイラになったり、本当の救いとはなんなのか?とか、色々な主題が盛り込まれているので、少々わかりづらい。ただ、慶が気の毒。あと、あの実験は意味があったのか?でも、例え、いたちごっこでも、誰かが事を始めなければ何も始まらず、変わりもしない、ということをタイトルが告げているような気がする。2017/12/18

ノンケ女医長

48
小説のテーマは医療ミス。著者は、登場人物にこう語らせている。「医療ミスは、医師が患者を嫌っているときに、より効率に起こります」と。臨床を経験した医師なら、きっと共感できると思うし、お互い人間である以上、逃れられないことでもある。医師患者間の感情について、意識して対応したり、トレーニングを受ける機会もなかなかないので、実は常に危機にさらされている。三木医師は、生育歴や対人関係に懸念があるが、特にキャラ立ちしていない、そつなくこなすタイプの医師を主人公に、医師患者間特有の難しさを描き切った次作を読みたい。2023/05/05

つーこ

41
題名のこの言葉、すごく考えさせられます。人の罪を責める前に己を振り返れって事だと思うけど、弱者(患者)が強者(医者)に対し何も言えない医療システムでは困ると思うし。医者も人間。ミスを犯すこともあります。問題は、ミスをすることではなく、ミスを犯した後の行動なのでしょう。そこに医者本人の良心に頼るしかない所が、今の医療の問題点だと感じました。テーマは興味ありましたが、人物にあまり魅力がなく、入り混めない部分も。ただ、善し悪しの押しつけがなく後は読者が判断しろ的な終わり方は好きでした。2013/05/12

ユウユウ

36
最後駆け足すぎる気もしますが、引き込まれて読んでしまう。医療ものでぐいぐい読みたければ安定だな。2019/02/19

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