内容説明
ヤツらはどんな「ワル」だったのか?21世紀日本、最先端の闘い。舞台裏の人間ドラマを描ききった、話題沸騰の書き下ろしルポ。
目次
第1章 驕る帝国
第2章 パンドラの箱
第3章 仕掛人
第4章 電撃戦
第5章 カツアゲ
第6章 三重奏
第7章 IT許永中
終章 突破者
著者等紹介
大鹿靖明[オオシカヤスアキ]
1965年、東京都生まれ。朝日新聞社入社。現アエラ編集部記者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゲオルギオ・ハーン
9
2008年刊行。ライブドア事件を中心にニッポン放送買収問題などのライブドア関連の出来事についてまとめた一冊。ライブドアの戦略はマネーロンダリングで誤魔化している株価や資金力が見破られ、株価の暴落につながる前に実業がしっかりしている中堅以上の企業を買収して、内実を用意するというもの。しかし、買収問題では村上世彰氏に利用され、買収できず。コツコツと事業を育てるのではなく、マネロンに特化する歪な企業体質のまま、タイムリミットともいえる逮捕当日を迎えた。短期間で急成長する企業の危険性が書かれており、勉強になった。2020/07/12
しろくまZ
5
第7章が興味深い。自社株買いのスキームが説明されているが、これが違法なのか合法なのか素人には良く分からない。あの時代を知る参考資料として、本書を読んでも損はないかな。2023/01/06
シン
4
ドキュメントだが下手な小説よりはるかに面白い。2007/03/10
ゾロりん
4
旅本6冊目。壱岐の図書館でざーっと読んだ。刺激的、第一線で仕事してる人達はすごいなー。2016/03/19
Abiko Eiichi
3
約10年前に日本を騒がしていた事。そう、ライブドア事件です。本書は一連の事件を丁寧に追ったドキュメンタリーです。稼ぐが勝ち、世代間闘争、敵対的買収、それまでの日本人の倫理に挑戦するような彼らの振る舞いはヒロイックな持ち上げ方すらされました。しかし彼らにどうしても見えなかったもの、それは「志」です。稼いだ金で一体何をしたかったのか。本書でも何も見えてこなかったのは大変残念です。今後若い世代がこの事件を踏み台にして、真っ当なやり方で社会に挑戦してくれるなら、それがこの事件の価値なのかもしれません。2014/10/28