終わりからの旅

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  • サイズ B6判/ページ数 645p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022500182
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

断ちがたい初恋、異母兄弟の暗黙の葛藤。戦後という時間の光と影を情感ゆたかに問い直す畢生の大作。

著者等紹介

辻井喬[ツジイタカシ]
1927年、東京都生まれ。小説家・詩人、1961年詩集『異邦人』(ユリイカ)で室生犀星賞、1984年小説『いつもと同じ春』(河出書房新社)で平林たい子文学賞、1993年詩集『群青、わが黙示』(思潮社)で高見順賞、1994年小説『虹の岬』(中央公論社)で谷崎潤一郎賞、2000年小説『沈める城』(文芸春秋)で親鸞賞、『風の生涯』(新潮社)で2000年度芸術選奨文部科学大臣賞、2000年『わたつみ・しあわせな日日』(思潮社)で藤村記念歴程賞、2004年『父の肖像』(新潮社)で野間文芸賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

4
ふむ2024/02/27

Mark.jr

2
タイトルの「終わり」という言葉は、おそらく終戦のことを意味していると思います。二人の年の離れた兄弟を通して、戦後日本の歴史・経済・思想を辿ったのがこの本です。あさま山荘・オウム・BSE騒動などの実際の事件も取り上げられます。間違いなく年齢を重ねた作家にしか書けない本ですし、西武グループの経営者だった辻井喬氏ならではの視点や説得力も盛り込まれ、ケレン味には欠けながらも、重厚な小説に仕上がっています。もっと読まれても良いのでは。2018/11/07

pure

1
読み始めてすぐに「この本はじっくりと読まなくては」と思い1ヶ月かけて読破。他の作者にはない独特な心の表現、描写は一行を2度読みし、ずっと心に留めておきたくなる。良也と忠一郎の心の奥をもっともっと知りたい、と思わせた。2018/03/25

でりら

1
今回のテーマは、「戦争を体験していないものが戦争反対を口にするよりどころとは」。異母兄弟+戦後生まれ+戦争体験者+ビルマからの生還と悪夢。トカゲの悪夢がリアルに迫って恐ろしい。また、高校国語参考便覧以来、久しぶりに眼にした「斑竹姑娘」。中国の少数民族に伝わる竹取物語の原点とされる伝承。あれが日本文学ではなかったというのはかなりセンセーショナルな出来事だったのだと実感。 「ひとのにく」というのを、「他人の食糧の肉を横取りして食べてしまった」という意味にとった。「そうでないとは知りながら」。2010/01/18

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