岩波現代文庫<br> 歌集 小さな抵抗―殺戮を拒んだ日本兵

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岩波現代文庫
歌集 小さな抵抗―殺戮を拒んだ日本兵

  • 渡部 良三【著】
  • 価格 ¥1,078(本体¥980)
  • 岩波書店(2011/11発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 279p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006032340
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0136

出版社内容情報

鳴りとよむ大いなる者の声きこゆ 「虐殺こばめ生命を賭よ」 アジア太平洋戦争末期、中国戦線で中国人捕虜虐殺の軍命を拒否した陸軍二等兵の著者は、戦場の日常と軍隊の実像を約700首の歌に詠み、密かに日本に持ち帰った。この歌集こそ戦争とは何かを描く現代史の証言であり、キリスト者による希有な抗いの記録である。

内容説明

アジア太平洋戦争末期、中国戦線で中国人捕虜虐殺の軍命を拒否した陸軍二等兵の著者は、戦場の日常と軍隊の実像を約七百首の歌に詠んだ。そしてその歌は復員時に秘かに持ち帰られた。学徒出陣以前の歌、敗戦と帰国後の歌も含めて計九二四首の歌は、戦争とその時代を描く現代史の証言として出色である。戦場においても、人を殺してはならないという信条を曲げなかったキリスト者の稀有な抗いの記録である。

目次

捕虜虐殺
拷問をみる
殺人演習と拷問見学終わる
戦友逃亡
リンチ
東巍家橋鎮の村人
逃亡兵逮捕さる
教練と生活
湖水作戦
動員はじまる〔ほか〕

著者等紹介

渡部良三[ワタベリョウゾウ]
1922年山形県生まれ。中央大学在学中に学徒出陣で中国・河北省の駐屯部隊に配属され(陸軍二等兵)、中国人捕虜を銃剣で突くという刺突訓練の時にキリスト者として捕虜殺害を拒否した。それゆえ凄惨なリンチを受けたが、その一部始終も含めて、戦場の日常と軍隊の実像を約七百首の歌に詠み、復員時に持ち帰った。戦後は国家公務員として勤務。定年退職後に本格的に歌集を編み始めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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からかい上手の高木さんそっくりおじさん・寺

55
こんな本があったのか❗️と思う歌集である。第二次大戦で徴兵された著者・渡部良三は、中国に派遣され、そこで捕虜の殺戮を命ぜられる。新兵への度胸試しの為に行われた命令であり、捕虜を殺すのは違法である。しかしクリスチャンだった渡部は断固拒否。その為に軍隊でいじめを受けるようになる。その渡部が詠んだ短歌の軍記である。軍隊でリンチを受けていた渡部を、捕虜を殺さなかった人だと、中国の人が梨をあげたりするシーンには少し救われる。従軍慰安婦の悲惨なども詠まれ、辛いが、こんな日本人がいたと思うと嬉しい。クリスチャンの強さ。2021/02/26

松本直哉

26
主調音は怒りと意志。無辜の中国人捕虜を襤褸同然に刺突練習に使う上官への、ひいては天皇への怒りと、この蛮行を必ず生きて帰って伝えようという強い意志。帰国前の所持品没収を恐れて、かさばる日記ではなく短歌を選んだことが、かえって凝縮された表現を可能にした。汝殺すなかれという簡潔なキリストの教えが、命令不服従に対する苛烈極まるリンチにともすれば萎えようとする著者の精神を最後まで支えた。一人の小さな抵抗では何ひとつ変わらないのかもしれない。だからと言って抵抗をやめるわけにはいかない。2018/08/08

Midori Nozawa

12
戦争の残酷さを息を飲みながら読みました。天皇が総帥で、上官の命令は天皇の命令と同じであると。 この本が出されたのは渡部さんが復員して国家公務員を勤め上げてからのこと。赤裸々な本を出すことにお父さんの反対もありました。 戦争の事実を知り、戦争責任の取り方も疑問を覚えました。 島国日本人の弱さなのか?家族、一般庶民がなぜ怒りをあらわにしないのだろうか? 渡部さんは戦地での日々、トイレでメモ用紙に短歌を詠むこ とで心の平衡を保っていたのだろうか。 戦争という暴力は絶対避けたい。 2019/01/12

ZUSHIO

4
日本の戦争を正当化したり、虐殺や慰安婦を否定するような人にはまずこの本を読んで欲しい。 学徒兵の戦争体験を短歌で綴る。検閲を逃れる為に短い短歌に綴ったことがかえってリアリティと抉られるような心情が実録以上に伝わってくる。 中国兵捕虜を杭にくくりつけ銃剣で突き刺すという「刺突訓練」を信仰と信念に従って拒否した渡部さんの魂が籠められた凄まじい一冊だった。2019/11/09

sennbei

2
戦争の狂気がものすごい読後感は不快だけど生まれてこのかたの自分の目を開けという面では出会えてよかった2018/06/05

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