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岩波現代文庫
いじめ自殺―12人の親の証言

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  • サイズ 文庫判/ページ数 301p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006031473
  • NDC分類 371.45
  • Cコード C0137

内容説明

子どもの自殺は親にとって全く突然のもの。なぜ我が子は死ななければならなかったのか。いじめと知り、子の状況を今からでも理解したいという親の気持ちとは裏腹に、学校や教育委員会からは実態を隠蔽され、自殺した本人や家庭の問題だと周囲の非難にもあう。いじめ自殺がなぜ後を絶たないのか、遺された親の発言から考える。

目次

1 遺された親たちは語る(いじめる側は五分の一でも、いじめられる側には五倍です;「負けるわけねえ」といわれ借金して裁判やったんです;自殺する弱い子を育てた親が悪いといわれて;遺書がないといじめとは認められない現実;昔と変わってきた子ども、変わってきた先生 ほか)
2 いじめ自殺のあとで…(いじめ自殺のあとで…;無関心な殺人;いじめと教師と親と;いじめと迎合;いじめ自殺はなくなっていない ほか)

著者等紹介

鎌田慧[カマタサトシ]
1938年青森県に生まれる。早稲田大学文学部卒業。業界誌記者などを経て、フリーのルポライターとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きら

3
いじめによって子供を失った親12組14人が発する、加害者、学校、世間へのメッセージ。 どのケースの場合も学校(校長)がろくな対応してなくて、というかもみ消しに走るばっかりでこの国にまともな教育者はいないのかと思えてくる。まあ逆に言うと、そういう学校だったからこそいじめ自殺が起きるべくして起きてしまった、ということなんだろう。立派な教育者だって世の中にはいっぱいいる・・・はず。こういう本のなにが辛いかって、「あの時ああしておけば」と両親が一生悔やんでいくのだろうということが伝わってくるのがやりきれない。2011/02/06

のの

2
教育現場がわからなくなってしまった。被害者が加害者にさせられてしまう構図も恐ろしい。2010/12/07

いたる

1
自殺後の遺書のやり取りが想像以上に複雑で、思ったように遺族に届かなかったりもみ消されることがあるのか、と驚いた。 遺書は抜粋なのだろうか、見開き一ページにも満たない分量に最後の言葉を詰め込む彼らにとって、その言葉一つ一つの重みは想像以上だろう。でももしかすると、それ自身切迫した頭で必死につなげた文字の羅列にすぎないのかもしれない。わたしたちにそれを確かめるすべはない。そんな無力感が残った。2023/12/07

パンパンパン子ちゃん

1
卒論のため。ちょっと扱われてるいじめ自殺事件が古いから、最近のも読みたいなぁ。学校からの情報を家にしっかり伝えてくれていれば。自分がもっと家庭でのサインに気づいていれば。そうはいっても思春期で親にはなにも話してくれないよ。12人の親にはいくつもの重なる思いがあった。問題点反省点を一つ一つ丁寧に潰していけば、いつかは、いじめ自殺事件なくなるのかな。なくせればいいな。2016/12/12

みきすけぶんぶん

0
今度は遺族が、地域から孤立する。いじめられる。という一節を読んで身震いした。人間とは恐ろしい。学校も教育委員会も事実を「なかったこと」にし「すりかえる、いいかえる」。学校とは、かんたんに逃げ出せないものだ、子供にとっては。大人ははたして子供を守り切れるのか。絶望的な内容だったが、こういう風に取材したものを本にして、いじめられる側は何も悪くないということをはっきり示してくれた本書に救いを感じる。2014/07/14

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