出版社内容情報
幼い頃から数に特別の興味を示した著者は,算数以外はできない学校嫌いの小学生だった.のちにフィールズ賞を受賞するが,「数学の世界に遊んでいるうちに」自然にできたことだという.ユーモアあふれる自伝.写真多数.
内容説明
著者は幼い頃から数に特別の興味を示し、豆を数えて遊んでいたという。小学校時代は算数以外できず、学校も嫌いだった。数学者となってからはプリンストン高級研究所に招聘され、フィールズ賞を受賞する。数々の業績も「数学の世界に遊んでいるうちに何となく自然にできた」ことだという。数学三昧のユーモアあふれる自伝。
目次
数への興味
父・権一
祖父・金井汲治
五中時代
代数学
一高理科乙類
東大入学
講義サボリぐせ
モラトリアム人間
ピアノの縁〔ほか〕
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nbhd
16
ゆいいつ気になったエピソードは、著者がおさないころに熱中していたのが「豆を数えるあそび」だったということ(偉大だ)。日本人初のフィールズ賞受賞者が書いた自叙伝…とはいっても、たんたんたんたんと事実の記述がならべてあるだけで、しかもそんなにドラマチックでもないので、要はおもしろがれる読み物じゃなかったということです。2016/02/13
アマニョッキ
11
算数大好きなうちの息子の育て方のヒントになるかなと思って手に取った本書ですが、算数・数学大嫌いだった私には全然入ってこず、完全な流し読みでした。すみません。 ただ、小学校における教科配分について語られている章は、とても参考になりました。2014/08/11
Y.T.
4
日経新聞の「私の履歴書」が元になっているということで、一つ一つのエピソードが短く、多少淡泊な感じもする。直前にファインマン氏の自伝を読んだが、ファインマン氏(1918~1988)と小平氏(1915~1997)が同時代を生きた科学者であることを鑑みると、研究環境の差が歴然としているのが分かる。何処となく香る上流階級感のある小平氏と階級をとことん無視するファインマン氏、女性に対し(多分)草食系な小平氏と(確実に)肉食系なファインマン氏等々、対比しながら読むのもまた一興。2018/10/16
ikedama99
3
表題とおり・・ではなく、本人が納得して、理解しようとする取り組みが一番うまくかみ合ったのが「数学」だっただよな・・と思いつつ、読み進めました。数学研究の話は、さらりとした感じで終わったのは残念。もう少し関わり合いを知りたかったな。それにしても、運というか縁は自分で呼び寄せるだけではなく、タイミングみたいなものもあるのだと思う。(ワイルによる招聘など)ピアノの話は初耳だった。2015/07/12
staygold02
3
小平先生のエッセイ集。こちらは日経の「私の履歴書」という名物コーナーをまとめたもの。「怠け~」と比較してこちらのほうが小平先生の自伝に近い。アインシュタイン、ゲーデル、ワイルなどその時代の超一流科学者達との交流なども垣間見られる。アインシュタイン、この感じだと普通の大学だと人気無いだろうね。2013/01/08