出版社内容情報
退職を拒み,離婚をした尾崎ふみ子は教育への専心を自ら誓う.教育界への執拗な圧力は続き,敬慕していた同僚沢田は学校を追われる….昭和30年代の教師の闘争を緻密に描き,教育の意義を問いかけた問題の長編.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ27
14
封建的色彩が強い地方、そして教育職、そして女として、母として、職業婦人(この言葉、昔よくきいたなぁ~)として統一されるべく生きることのむずかしさが行間にあふれており、面白い。子供らに勧めたところ一蹴されたけれど、今の人には全く口の端にのぼらないこの作家、わたし的には一読進めるけれど、政治的香りを嫌がられるのかなぁ。2003/10/11
Quijimna
0
★★★★★2002/10/17
にやり2世
0
沢田先生を糾弾しようとする人たちが目撃者の聞き取りすらしてなくてびっくりした。教師の待遇が悪くなれば子どもの教育に影響が出ることは傍からみれば分かるのに、県の偉いさんたちの思考回路は狂ってるなぁ。2020/10/01