岩波現代文庫<br> 「国語」という思想―近代日本の言語認識

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岩波現代文庫
「国語」という思想―近代日本の言語認識

  • イ ヨンスク【著】
  • 価格 ¥2,068(本体¥1,880)
  • 岩波書店(2012/02発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 464p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006002633
  • NDC分類 810.12
  • Cコード C0181

出版社内容情報

「国語」は概念として、いつ、どのように形成されたのか。国民国家を確立しつつ、植民地帝国へと進む明治期の日本が国家統合の要として創出した「国語」。本書は、それをめぐってせめぎ合うイデオロギーの展開を上田万年・保科孝一らの言語思想を軸に克明に跡づけて、思想としての国語の歴史と意味を解明しつくした画期的労作。

内容説明

「国語」は概念として、いつ、どのように形成されたのか。明治期日本の国家統合の要として創出されたのが「国語」であるならば、それをめぐっていかなる言語認識が展開されていたのか。本書は「国語」とそれをめぐるイデオロギーのせめぎ合いの軌跡を上田万年、保科孝一らの言語思想を軸に克明に跡づけつつ「国語の思想」の内実に迫る画期的な言語思想史。

目次

「国語」以前の日本語―森有礼と馬場辰猪の日本語論
第1部 明治初期の「国語問題」(国字問題のゆくえ;言文一致と「国語」;「国語」の創成)
第2部 上田万年の言語思想(初期の上田万年;「国語と国家と」;「国語学」から「国語政策」へ)
第3部 国語学と言語学(忘れられた国語学者保科孝一;国語学史をめぐって;国語の伝統と革新)
第4部 保科孝一と言語政策(標準語の思想;朝鮮とドイツ領ポーランド;「同化」とはなにか;満州国と「国家語」;「共栄圏語」と日本語の「国際化」)

著者等紹介

イヨンスク[イヨンスク]
李妍淑。韓国順天市に生まれる。延世大学校文科大学卒業。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。大東文化大学助教授を経て、一橋大学大学院言語社会研究科教授。社会学博士。専攻=社会言語学・言語思想史。1997年に本書でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

入江

5
「国語」ってそもそも何よってことを、とことん突き詰めた本。こうやって整理してもらうと、近代日本って国がどこへ行こうとしていたのかがよくわかります。列国になろうしたがゆえに、ってことかな。あと、超のつく文化人であっても、時代の価値観には流されてしまうのですね。2017/06/05

NICK

5
「国語」という概念の成立、展開を国語学の創始者上田万年、その弟子の保科孝一を中心に記述した言語思想史。国語学が国体の統一のために、またそれに伴って植民地同化のために用いられたという歴史は言語の政治性、また学問そのものの政治性を考えるにあって重要なポイントだ。個人的には「国語」とは一種の転倒であるように思う。外国の言語学理論をもとに理論を築き上げた上田、日本の「伝統」なるものを重視した山田孝雄、時枝誠記。いずれもある種のねつ造な以上、旧日本の言語政策が貧弱だったなのもうなずけるか2012/04/07

ヒナコ

3
言語帝国主義における日本語が、伝統的国学と近代的言語学とのコンフリクトで形成されていく過程を、上田と保科という二人の学者兼政策関与者に焦点を当てて解き明かす本書は慧眼の一言に尽きる。国語が植民地内での統一言語、支配言語として、さらには国内の国民の統一性を形成するために罰も含めた強制として国民に課されながら、行為遂行的に「標準的な」日本語の座に登りつめた物語は一読に値する。2016/12/15

srshtrk

1
現代の日本語をある思想の産物として思うことが日常の生活にあまりないが、この本は「国語」、「標準語」、「文字改革」や「言文一致」のような言葉の言語学的・政治的な意味を面白く説明することで、「国語」としての日本語の姿はどういうふうに明治維新から終戦まで議論されたか、どんな歴史を辿ってきたかが分かる本だ。2024/03/16

ハマジン

1
「国語」という理念が近代日本においてどのように生成していったのかについて、言語科学と言語政策の両面から紐解いた名著。特にこの部分は肝に銘じておくべし。→「戦後の日本は、かつてみずからが植民地を支配していたという事実の多くの部分を、記憶のかなたに追いはらうことによって、また真実からも遠ざかってしまった。」「忘却とは、自己の同一性をおびやかす危険な記憶を無意識のなかに抑圧することである。しかし、その危険性が消し去られたとしても、その記憶はあらたなかたちで再びよみがえることもありうるだろう。」(p.200)2018/05/16

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