岩波現代文庫<br> 物語の哲学

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岩波現代文庫
物語の哲学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 300p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006001391
  • NDC分類 201.1
  • Cコード C0110

内容説明

起源と目的をもつ「大文字の歴史」が終焉した後、歴史はいかにして可能かを問う。柳田国男の口承論、解釈学、ナラトロジー、科学史における歴史叙述などの成果を踏まえて物語り行為による歴史を追求し、小さな物語のネットワークとしての歴史の可能性を考察する。単行本を増補し、物語り論的歴史哲学を深化させた新編集版。

目次

序 「歴史の終焉」と物語の復権
第1章 「物語る」ということ―物語行為論序説
第2章 物語と歴史のあいだ
第3章 物語としての歴史―歴史哲学の可能性と不可能性
第4章 物語の意味論のために
第5章 物語と科学のあいだ
第6章 時は流れない、それは積み重なる―歴史意識の積時性について
第7章 物語り行為による世界制作

著者等紹介

野家啓一[ノエケイイチ]
1949年生まれ。東北大学理学部物理学科卒業。東京大学大学院科学史・科学基礎論博士過程中退。東北大学文学部教授。専攻は科学哲学、言語哲学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

フム

21
ずいぶん読むのに時間がかかってしまったが、次の読書会までに読み終えたかったのでがんばった。旧版の『物語の哲学』が刊行以降、哲学分野の研究者から厳しい批判にさらされたことがあとがきに書いてあった。氏の物語り論が「万世一系の天皇家の歴史」といった皇国史観や歴史修正主義に与するものであると誤解を受け、彼らの主張に利用されかねないものであったからだ。「歴史の法廷」に期限はなく常に未来に向かって開かれている、それ自体はいいとしても、その時代の政治状況から自立した知的空間あってこそだということは胸に刻みたい。2019/10/18

Bartleby

18
私たちが過去の出来事や体験を物語るとき、起こったままに全てを語るのはなく、常に簡略化や誇張、隠蔽などの編集を施している。こうした「物語り」という行為を哲学的に基礎づけ、その上で歴史哲学や科学哲学、虚構の存在論や時間論などを展開していく試み。話題が豊富だけど論旨がクリアで読むと物事にすっきりとした見通しを与えてくれる。歴史や真理といった哲学がこれまで扱ってきた概念を、生きた人々のコミュニケーションの中で成立する、開かれたものとして捉えなおそうとしていることがこの本の意義として重要なことのように感じる2013/11/24

月をみるもの

17
自分が「いかにして SF を愛するようになったか」を前からずっと考えていたのだが、どうやら SF には「科学」と「小説」という近代の2大「物語り」装置がビルトインされているから、、、というのが理由らしい。観測されるすべての出来事の因果関係を解き明かし、次に起こることを予測したい・かつてなにが起こったのかを知りたい・どこに行けば面白いものと出会えるのかを知りたい、、という根源的な欲求。ヒトはなぜ「なぜ?と問うのか?」という問いに、超越論でも進化論でもない答えがあるのだろうか。。2021/01/23

柳田

17
時間かかった… 私は主に、ヘーゲル以後の歴史哲学の展開と、人文学方法論の基礎付けに対する関心で読んだのだが、果たして最後の「人称的科学」の議論などは、ほかのところでも書かれていたかと思うがどれだけ参照されているのか。人間科学の方法的基盤を提供してくれる議論なのだが、私は人間科学部にいるがNBMなどはこういう議論を参照しているのだろうか。教育(哲)学周辺の動向と照らしてみたい。基本的に形式的な議論に徹しているから実に明晰で、この手の本としては実に読みやすくなっていると思う。知的刺激に富んだ熱い本だった。2018/07/07

空虚

15
①この世界には数多の出来事が生起しては、過ぎ去ってゆく。どのようにして個々の出来事は歴史的出来事として記憶され得るのか?時間的に離れた出来事の内、先に起きた出来事が、後に起きた出来事に照らして記述された文を「物語文」という。物語文は複数の出来事を因果関係で結び特定の文脈を設ける。物語文を語る行為、すなわち「物語行為」を通じて、出来事は共有され、やがてひとつの「物語」を構成する。「理想的年代記」という思考実験は物語文の機能をより鮮明にする。この年代記を編纂する「理想的年代記作者」はあらゆる出来事を見通し、2016/03/12

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