岩波現代文庫<br> 「ゴッド」は神か上帝か

岩波現代文庫
「ゴッド」は神か上帝か

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006000561
  • NDC分類 193.09
  • Cコード C0122

出版社内容情報

モリソンらキリスト教文明の伝道者が清朝との「対等」な関係を追求する中で突き当たった中国の伝統と現実とは? Godの訳語をめぐる論争や中国語訳聖書の日本語訳聖書への影響等を通して,異文明の遭遇の原理を見いだす.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mittsko

6
19世紀前半から半ば、中国沿岸の南部が舞台。英国の政治支配が深化拡大を背景にした、英米プロテスタント牧師による聖書の中国語訳をめぐる翻訳史。名著としての誉れもたかく、こうして文庫化もされている(読んでる人が少ないのは意外)。政治と経済が情況を設定展開していくなか、文化の突端たるコトバ(複数の言語体系)が交錯していく。絶対普遍の啓示をたずさえた宣教師はその先頭に立ち、権力闘争にも果敢に食い込みながら、観念と言葉の未開地を切り開いていく。それが及ぼす多方面への影響は、文化と歴史を見る重大な視点であります。2018/02/27

ハイパー毛玉クリエイター⊿

0
英語の「God」、中国由来の「神」、やまとことばの「カミ」、それらは日本語の文脈の中でしばしば混同されてしまう概念であるが、実のところすべて違うものなのだ。翻訳作業とは、それまで存在しなかった外来の概念をも日本語で表現するということ。翻訳というものの難しさを改めて感じた。2015/05/19

ゆうらく

0
レポート課題の為に。 聖書という西洋文化が中国、ひいては日本でどのような受容のされ方をしているのか。 翻訳の上で思想的背景を重視することは、その地に新たな文化を伝播させる上でとても大切だなあと。2014/07/30

kenh

0
この本の記述には縦線と横線がある。縦線は言語というものの限界で、横線は英国人宣教師達が英語の聖書を中国語に翻訳した時の物語だ。聖書の翻訳には翻訳にまつわる言語の限界が付きまとい、モリソンらはその限界をどう乗り越えるかに腐心したことが描かれている。それを象徴するのが「God」を「神」と訳すべきか「上帝」と訳すべきか、だ。ストーリーを追いながら楽しんで読める本になっている。もしこの本の目的が翻訳に関する言語論ならこの本はもっとずっと薄くなっていただろう。2021/10/16

tkm66

0
どうやら'01年に読んでいるらしい。「ほほー!」って。2002/03/24

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