岩波現代文庫<br> 科学と幸福

岩波現代文庫
科学と幸福

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  • サイズ 文庫判/ページ数 213p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006000028
  • NDC分類 404
  • Cコード C0140

出版社内容情報

科学と社会の関係はどうあるべきか.また,科学という営みに参加する人々の「職業としての科学」とは? 「原爆の知」に感銘をうけた1人の科学者が,研究上のエピソードを軸に科学と人間の幸福について考察をめぐらす.

内容説明

二十一世紀に人々の生存の鍵を握るのは、科学のありようと言ってよいだろう。科学と社会の関係はどうあるべきか。また、科学という営みに参加する人々の、「職業としての科学」とはどういうものか。「原爆の知」に感銘をうけた一人の科学者が、研究上のエピソードを織りまぜながら、科学と社会、科学と人間の幸福について考察をめぐらす。

目次

『イルカ放送』―原爆の知
SSCのかげ―煽りの文化、鎮めの文化
ヒゲを生やした電子―ダーウィンの衝撃
坊主か?職人か?―「職業としての学問」
忘筌―漱石の不機嫌

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

51
2010.12.15 (背表紙裏書) 二十一世紀のカギを握るのは科学のありようといっていいだろう。(佐藤文隆) 1938、山形県生まれ。1960、京都大学理学部卒。1974、京都大学教授。(あとがき) 定義しにくい「科学」「幸福」その関係。現在はこのような問題を立てる、考える大事な時期。最初にあるのは人々が生きていくということ。「職業としての科学」の拡大。科学の周りにただよう多くのプラスイメージを削る。(1995.05) 2010/12/16

猫丸

14
学者が特権階級であってよいのか。まさに王様の耳に類似した問いかけだ。通常この問いは“恥ずかしくて発せられることはない”と著者は言う。僕は「当たり前だ。あらゆる特権を学術に」と思う者だが本書の結論は違う。しかも著者、とんでもなく頭がいい。結果的に性急な僕を叱る言説であった。かつて原子爆弾は現代科学の粋を集めた驚愕の対象であったとしても、無反省な拒絶とは縁のないものだった、と語る著者は率直である。20世紀世界史のフロントランナーはやはりアメリカだ。日本にはるかに先駆けて科学技術予算の切り詰めが問題となる。2020/12/16

すぐる

2
2012/07/16

おくしもろん

0
もう20年以上前の本になるのだけれど,今読んでも古く感じない内容だった 私は割と科学が好きな人間だけど,科学と社会的幸福の関係性を批判的に見つめなおすいいきっかけになった

Toshiaki

0
理論物理学者である筆者が、「職業としての科学」という切り口から自然科学と社会との関係を論じている。論旨が明確でない部分もあるか、科学者自身の科学界、また社会に対する謙虚なメッセージは一読に値する。某細胞をめぐる昨今の騒動にも通ずる論点が随所に散りばめられていたのは興味深い。2015/01/23

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