出版社内容情報
★本書は『書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』にエントリーされています。
内容説明
大学や研究所では“研究者”はどんな仕事をしているのだろうか。政治学、経済学、物理・化学・医学をはじめ、文化財保存学、生体福祉工学、美容福祉学、国際教育開発学など、さまざまな分野の最前線で活躍している人たちが、その魅力と、社会にとっての意味を語ります。
目次
薬の開発のために脳をきわめる“大脳生理学”
暴力の連鎖を止める鍵をもとめて“暴力の政治的ダイナミズム研究”
新しい脳の科学とロボットを生み出す“福祉工学”
平和を築くための教育とは“国際教育開発学”
音楽を通じて人々の「想い」を理解する“ラテンアメリカ音楽研究”
不思議な状態“超臨界流体研究”
中小企業はエキサイティングだ“中小企業論”
文化遺産を次世代に伝える“文化財保存学”
昔の環境を科学する“植物遺伝学”
隕石で宇宙物質の起源と進化をさぐる“惑星科学”
シュバイツァーを超えたい“精神医学”
韓国の絵本と児童文学にひかれて“韓国児童文化研究”
誰もが自分らしく生きるために“美容福祉学”
自分と近所と世界を知るために“イラク地域研究”
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
76
中学生あるいは高校生向けの本ですが、将来研究者への道を進もうとしている人にはいいのかもしれません。また大人が読んでもそれぞれの研究分野が今どのような問題を抱えているのかあるいは今後解決すべきことは何なのかが明確になります。非常に説明がわかりやすいと思います。2015/08/23
バカボンのパパ
11
自分の研究対象、というと大げさですが興味を持って拝読。人それぞれの研究、読んでみるのもいいものです。2017/02/06
峰岸トモ
8
専門分野のことが書いてあって興味深い。今の仕事にどうやって従事するに至ったかもかかれていて中学高校の頃に読めればもっとよかったかもと思う。しかしジュニアって、何歳ぐらいに向けられた本なのだろう。多分自分の読解力では中学高校で読んで理解できなかったと思うなあ。研究者本人がこの原稿を書いているのかきちんとわからないが、第三者としてインタビュアーや解説者が研究者の話を補足するというやり方を取るともう少しわかりやすくなるのではと思う。2011/10/26
greenman
7
政治学・経済学・物理・科学・医学など主要な分野をはじめ、文化財保存学・福祉工学・美容福祉学・国際教育開発学・地域民族研究などあまり知られていない分野もカバーしている。おもに中高生へ向けて書かれているけど、大人にも興味深く読める内容になっている。どうしてこの研究をしているかという理由も書かれていて、研究者それぞれに動機があるんだなぁと感心。ただ研究者が実際にどんな研究をしているかという紹介が中心で、全体の学問分野を理解できるようにはなっていないので注意!2011/09/02
kaizen@名古屋de朝活読書会
6
14の事例のうち、ラテンアメリカ音楽研究と、中小企業論が興味を持ちました。 研究は狭く深くの場合と、浅く広くの場合があるかもしれません。 そのため、読者の中には、1つも面白くないという人がいても不思議ではありません。 ラテンアメリカ音楽研究の「音楽を通じて人々の想いを理解する」という西村秀人さんの記述には興味を持ちましたが、あまりに内容が短いので、結局、西村さんの著作を読むことになると思います。 中沢孝夫さんの「中小企業はエキサイティングだ」も同様に、原著を読むことになると思います。 2012/04/16