出版社内容情報
はるか昔,人類がメソポタミアで粘土に,中国で甲羅や骨に文字を刻んだのは,なぜなのか.紙はどこで発明され,どう世界に普及したのか.広く世界に目を向けて,本の起源を探り,いま改めて本の役割をとらえなおす.
内容説明
人間ひとりひとりを自立させ、世界や真実に目を向けさせる―そんな力をもつ本。その源流はどの時代までさかのぼれるだろうか。数千年の昔、メソポタミアで粘土版に、中国で甲羅に文字を刻んだのは、なぜ。紙はいつ発明され、どう世界に普及したのか。広く世界に目を向けて本の起源を探り、本とのつきあい方を考える。
目次
1章 何が本なのか
2章 本のはじまり
3章 思想を分配する
4章 紙の発明と伝達
5章 アルファベットの役割
6章 本の性格・本とのつきあい方
著者等紹介
犬養道子[イヌカイミチコ]
1921年東京生まれ。48年より欧米の大学で哲学・聖書学などを学ぶ。その後ヨーロッパ各国に滞在。「みどり一本」運動の提唱・実践、「犬養基金」の創設など、アジア・アフリカ・ヨーロッパの難民救済のために精力的な活動をつづけている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫羊
15
犬養節健在。著者と一緒に、時代や地域を越えて壮大な知の旅を楽しむことができた。ジュニア向けの本とはいえ、ハンス・キュングにまで言及があり、知的好奇心を刺激された。2014/01/27
夏野菜
3
本の起源と役割について、古代からの歴史とともに著者が講演会で話した内容をまとめた本。石の本やパピルスの本の話が興味深かった。ただ、本以外の話に話題が逸れることも多かった。例えば、ヒツジは中近東同様に中国でも大切な家畜で、美、善、など、よいものをあらわす字には羊がついてるのが多い、などなど。それはそれでためにはなったが、読んでて少しつらかった。P72まで読んで放棄。また機会あれば続きを読みたい。2016/06/12
あなたの弟
3
本の起源を学べることはもちろん、それ以外にも非常に勉強になる本でした。良書!★32014/11/04
takao
2
ふむ2022/12/21
もち
2
途中放棄。「起源と役割をさぐる」という副題に期待して読みはじめたのですが、あんまり横道に逸れすぎで、資料にするにはちょっとつらかった。宗教、とくに聖書の話がやたら多いです。聖書や唯一神信仰に対する非難への反論がいちいちい混ざるのがまどろっこしい…。2011/05/07