出版社内容情報
「日本語はしゃべれるのに，なぜ国語を勉強しなくてはいけないの？」，「古典や漢文を学ぶ意味は？」，「どうしたら上手な文章を書けるの？」…．国語嫌いも得意な人もいらっしゃい！ 先生と一緒に考えながら，答えを出しましょう．
内容説明
「日本語はちゃんとしゃべれるのに、どうして今さら国語を勉強しなければならないの？」、「古文や漢文を学ぶことに、何の意味があるの？」、「上手に文章を書くにはどうしたらよいの？」…。国語が苦手で嫌いな人から、よりよく学びたい得意な人までいらっしゃい！先生と一緒に考えながら、答えを出しましょう。
目次
第１章 なぜ現代国語を学ぶのか（「何のために国語を学ぶのか」の前に；評論文は何のために学ぶのか ほか）
第２章 日本語と外国語を比較する（日本語は難しいか；日本語にはどのような特徴があるのか ほか）
第３章 古典（古文・漢文）を学ぼう（古典を学ぶことに何の意味があるのか；「人生」と「生活」とはどう違うのか ほか）
第４章 文章を書こう（どうしたら文章を書くことができるのか；何に気をつけて書くか ほか）
著者等紹介
村上慎一［ムラカミシンイチ］
１９６０年、名古屋市生まれ。１９８２年、名古屋大学教育学部教育学科卒業。大阪市立中学校、愛知県立西尾高等学校などの教諭を経て、現在、愛知県立岡崎高等学校教諭。国語教諭として現代文・古文・漢文を教えている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
katsubek
16
対話形式を用いていて、読みやすい。が、「こんな高校生はおらんやろ」と思うほど、理解力に富んだ物分かりのよい人物がたくさん登場する。ある意味ではそれ故にこそ、お説教くささが緩和されているとも言えよう。教えることはお説教くささと不可分とも言えるが、もっと他のやり方はないのだろうか。逆に、対話形式がそれを増幅してしまっているところもあるのかも知れない。教えたり導いたりというのは、つくづく難しいねえ!2018/08/03
六畳リエ
9
生徒の質問に先生が答える対談形式の本で、評論、小説、詩、古文などを引用しながら国語を学ぶ理由が語られています。そして、文章の書き方も。何を書くかを決めて情報を取捨択一し、良い作品で語彙を増やし、説明の中心と順序を決める。これは文章だけではなく、会話でもそうだと思います。先人の経験を知り自身の糧とすること、そして自分の心を伝える方法の凝縮されたものが、すなわち国語なのだと思いました。2010/07/18
武井 康則
8
まず理想の国語教育とはこうあるべきだという意見を問答形式で語っているが、答えがある以上、その会話は独白の分けセリフでしかない。滔々と一直線に流れるような退屈な会話が延々続く。内容以前にまずうんざりする。「やあ、こんにちは。今日はどうしたの？」と落語の初めのようなセリフから、もう客は逃げ出している。答えは常識的で今更書くまでもないだろう。2019/09/12
サイコロ
7
なぜ国語を学ぶのか分からないという悩める高校生に対し、先生が諭していく。結論としては「人生を豊かにするため」なんだろうけど、色々読者自身にも考えさせてくれた。2019/08/21
ジョナ
6
なぜ国語を学ぶのか。目的意識を持って学ぶのとそうでないのとでは、雲泥の差があるだろう。高校生向けの本だが、中学生にも国語教師にも読んで欲しい。巻末の参考図書一覧に「本の森の狩人（筒井康隆）」が入っていてニヤリ。2011/12/02
