岩波ジュニア新書
日本社会の誕生―日本の歴史〈1〉

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  • サイズ 新書判/ページ数 191,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784005003310
  • NDC分類 K210
  • Cコード C0221

出版社内容情報

私たち日本人は,一体いつ,どこからこの列島に来たのか? 稲作の起源は? 邪馬台国の最新の学説は?-現代考古学の最先端の成果を踏まえて贈る最新の「日本」前史.『日本の歴史』シリーズ(全9冊)の刊行いよいよスタート.

内容説明

私たち「日本人」の祖先は、一体いつ、どこからこの列島に来たのか?稲作の起源は?邪馬台国の最新の学説は?―現代考古学の最先端の成果に基づいて贈る最新の「日本」前史。原始以来の私たち日本人の歴史の要所要所をコンパクトに理解するために最適な、ジュニア新書版「日本の歴史」(全9冊)の第1巻。

目次

第1章 列島最初の住人(日本列島のかたち;最初の住人―日本の旧石器時代 ほか)
第2章 農耕社会の成立と邪馬台国(水稲農耕の伝来と受容;金属器の導入と環濠集落 ほか)
第3章 ヤマトの王権(ヤマト王権の成立;ヤマト王権の海外進出 ほか)
第4章 仏教の伝来と蘇我氏(「外国」から即位した継体天皇;仏教の伝来 ほか)

著者等紹介

吉村武彦[ヨシムラタケヒコ]
1945年朝鮮大邱生まれ。1968年東京大学文学部国史学科卒業。同大大学院国史学専攻博士課程中退。現在、明治大学文学部教授。専門は日本古代史
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感想・レビュー

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モリー

56
物事の源流を知りたくなるのが私の癖。日本列島にどのようにして今のような森林景観が生まれたのか、仏教はどのようにして日本に広まったのか等々、これまでなんとなく分かっているつもりでいた事を学び直すつもりで読み進めました。読後に物足りなさを感じたのですが、エピローグで著者がこう書いておられました。「本書でも、全体の歴史に引きずられる事が多く、地域の歴史に配慮が足りないかと思います。私のささやかな体験からしても、列島の社会を一律に考えることはできません。」p183と。この不足を補うために、著者は、(⇒続く)2019/09/23

coolflat

15
5頁。「大八洲国」というのは日本列島の本州・四国・九州や壱岐・対馬等だが、北海道や南西諸島は含まれていない。古代日本の統治対象には北海道(蝦夷が居住)や南島(南島人が生存)が入っていなかったからだ。つまり当時の「日本」は現在の私たちの日本の国と同一ではない。48頁。縄文時代の初期農耕は採集経済に代わるような生産経済として営まれたものではない。縄文人の生業は植物の採集と動物の狩猟、漁労を基本とする獲得経済だった。植物栽培は縄文人の生産基盤になっておらず、弥生時代の生産の枠組みとなった農耕には未だ至っていない2023/01/07

シルク

13
まるで覚えてねえな。コロナ終息して図書館開いたら、借りてきて再読しやうと思う。...それにしてもこの岩波書店のシリーズ、「ジュニア」つってるけど、...え、ジュニア?!みたいな、思う。「ジュニア向けやけ、易しい内容やろ~」とかなめてかかると、痛い目に遭う。確かに記述は分かりやすい。けど、内容はバリバリのバリ高度だと思うのだ。情報の濃さがまた、天下一品。このシリーズの執筆陣は、精鋭揃いだったのであらうなと思わずにはいられない。2015/03/07

うえ

6
飛鳥時代の手前まで。「一環濠集落あたりの人口は、集落全体が完掘された神奈川県の大塚移籍から推定すると、450人ほどだったろうといわれる(…千人説もある)。ときどき、弥生都市というような言葉も使われたりするが、都市ではなく城塞集落といったところだろう。唐古・鍵遺跡は、かつて唐古池の発掘が行われ、鍬・鋤などの木製農耕具や土器のほか、炭化米が出土した。このことから、弥生時代が稲作社会であることが明らかになった。…この遺跡からは絵画土器が多く出土するが…二、三階建ての楼閣を刻んだ土器が発見されて一躍脚光を浴びた」2021/12/13

ブルーツ・リー

4
この時代まで遡ると、殆どの内容が、文献からの調査ではなくて、考古学的な調査となる。 貝塚を掘り返してみたり、遺跡を探ってみたり。 こうなると、客観的に何が正しいか、という事が曖昧になって、学者の間でも、違った事を言い出すケースも多く、絶対的に正しい歴史、として考えるのは難しい。と思った。 個人的にはやはり文献がしっかりある、正解が分かる歴史、の方が学びがいがあるような気もしたが、考古学には、通史がはっきりしていないからこその面白さ、もあるように感じた。 絶対的なものがないだけに、ロマンが通用する学問かも。2020/10/09

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