岩波新書<br> 視覚化する味覚―食を彩る資本主義

個数:
電子版価格
¥1,034
  • 電書あり

岩波新書
視覚化する味覚―食を彩る資本主義

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月26日 02時26分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004319023
  • NDC分類 383.8
  • Cコード C0236

出版社内容情報

現代の色彩豊かな視覚環境の下ではほとんど意識されないが、私たちが認識する「自然な(あるべき)」色の多くは、経済・政治・社会の複雑な絡み合いの中で歴史的に構築されたものである。食べ物の色に焦点を当て、資本主義の発展とともに色の持つ意味や価値がどのように変化してきたのかを、感覚史研究の実践によりひもとく。

内容説明

現代の色彩豊かな視覚環境の下ではほとんど意識されないが、私たちが認識する「自然な(あるべき)」色の多くは、経済・政治・社会の複雑な絡み合いの中で歴史的に構築されたものである。食べ物の色に焦点を当て、資本主義の発展とともに色の持つ意味や価値がどのように変化してきたのかを、感覚史研究の実践によりひもとく。

目次

第1部 近代視覚文化の誕生(感覚の帝国;色と科学とモダニティ;産業と政府が作り出す色―食品着色ビジネスの誕生)
第2部 食品の色が作られる「場」(農場の工場化;フェイク・フード;近代消費主義が彩る食卓;視覚装置としてのスーパーマーケット)
第3部 視覚優位の崩壊?(大量消費社会と揺らぐ自然観;ヴァーチャルな視覚)

著者等紹介

久野愛[ヒサノアイ]
東京大学大学院情報学環准教授。東京大学教養学部卒業、デラウエア大学歴史学研究科修了(Ph.D.,歴史学)。ハーバードビジネススクールにてポスドク研究員、京都大学大学院経済学研究科にて講師を務めたのち、2021年4月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Urmnaf

10
作り手と消費者の距離が近かった時代、作物の色は今ほど重要な情報ではなかっただろうが、遠く離れたところから食べ物が運ばれ、多くの商品から選び、選ばれるようになると、見た目の重要性が増し、着色技術や印刷技術の進歩とも相まって、いわば記号化された「美味しそうな色」が共通の認識としてできてくる。(最近は「映える」色として、そこからの逸脱も起きているが。)何が自然な色か、ということも作られたものだったりする。たいていの農作物は何らか人の手が入ったものだし、何が自然で人工かということがそもそも線引は難しい。2022/01/16

スリーピージーン

9
このタイトルを見たとき想起したのはインスタグラム等のSNSのことだった。もちろん終わりの方でそれにも言及しているけど、アメリカの消費社会から日本の経済成長期まで、時系列に、人々の食に関する欲求の推移がわかって、そこがとても興味深かった。大量生産される創造性とかジェンダー問題とか、そこまで食について思いを馳せたことはなかった。食卓を整えることについて、世界中の女性はいろいろ心を砕いてきたのですよね。それに応え続けた資本主義社会という大きな捉え方は思い及ばず、いいことを教わりました。2022/01/28

のせなーだ

2
アメリカの資本、物質主義の発展の影響の大きさを痛感する。農場の大量生産性、化学肥料の工場化、広いスーパーマーケットの陳列による見た目で商品を選ぶ習慣。トマトケチャップの漫画のような赤。バターの黄色。鮭の身のピンク。ああ、食品と化学、食品着色産業、広告による人工的な色の標準化、商品化。マーガリンなどのフェイク食品に無感覚になっている。自然と五感は人の住まない環境にあるだけか。合成着色料の発達の歴史について詳しい内容となっている。匂いや味を味わう五感経験も人工的に作られてしまった。周辺環境にもたらしたものは。2023/06/17

おっきぃ

2
食べ物の色がいかに歴史的に社会的に構築されてきたものなのか、自然に見える色が決して文字通りの自然ではないことを論じる。マーガリンの色とか、スーパーの展示が色々な技術に支えれられた上での色の見せ方があるとか、内容としては非常に興味深かった。ただ、本として面白いかというとそうではなくて、あまりにも淡々と事実だけを列挙しているように見えて、読んでいて退屈だったのが残念。2023/01/09

Kan T.

2
あまりに面白い。近代アメリカの食品の生産流通広告消費をとりまく技術・社会・自然・文化。第6章などはまさに「暮らしはデザインできるか?」(久保明教)2022/04/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18876297
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。