岩波新書<br> 食と農でつなぐ―福島から

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岩波新書
食と農でつなぐ―福島から

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  • サイズ 新書判/ページ数 216p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004314974
  • NDC分類 611.98
  • Cコード C0236

内容説明

原発事故から四年目の福島。避難の疲弊、帰還への希望と絶望、賠償や除染の迷走が生活を繰り返し分断する中で、女性農業者たちが取り戻そうと挑み続けるのは、食と農がつなぐ信頼の関係だ。積み上げてきた地域の力と、新たな共感者・挑戦者の連携が拓いた手探りの三年間をふりかえり、その先を目指す人びとの声で3・11後の社会を照らす。

目次

第1章 手探りの三年間(凍み大根からの模索;縁からネットワークへ)
第2章 遠のくふるさと、近づく決断のとき(原発災害は終わらない;暮らしの立て直し―制度と実態と)
第3章 かーちゃんたちの生きかた(阿武隈地域のかーちゃんたち;それぞれの場所で―壊された地産地消と、新たなつながりと)
第4章 「食」にこめるもの(あぶくま茶屋から―ふるさとを離れてふるさとをつなぐ;食の力に願いをこめる)
エピローグ―福島から見える日本

著者等紹介

塩谷弘康[シオヤヒロヤス]
1960年生まれ。早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。93年より福島大学行政社会学部助教授。現在、同行政政策学類教授。専攻、社会学

岩崎由美子[イワサキユミコ]
1964年生まれ。早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。91年より(社)地域社会計画センター研究員、98年より福島大学行政社会学部助教授。現在、同行政政策学類教授。専攻、農村計画、法社会学、農業法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

24
中山間地域農林業、女性起業をテーマにしてきた著者(ⅹ頁)。‘13年9月飯舘村の除染で生じた廃棄物を詰めたフレコンバッグ仮置き場(37頁)。こんなものが農村風景? 誰の責任かと思う。農村アメニティを求めていた飯舘村民の無念を慮る。四重被害の地震、津波、放射能汚染、風評を被った福島県で、復興は実感なし(40頁)。自然環境=経済=文化の一体性の回復(43頁)が如何に困難か。被災者同士の分断は、避難、帰還有無の判断で亀裂がある(47頁)。2014/12/20

むつこ

16
女性農業者=農家の嫁、たちが銀行口座を持てるようになった。喜びが震災によって「がっかりして腰が抜けそうだった」な試練が襲ってきた。人のいのちをつなぐ食と農は、今、「測ること(放射線測定)」を記録しているという。安心な暮らしを考えて行きたい。2014/09/29

Humbaba

7
震災によって地域に戻れなくなるというのは、単に生活の拠点や仕事を失うというだけではない。無論、それによって生活が激変するのは問題だが、それ以上に今まであったコミュニティが崩れてしまうというのがより大きな問題となる。新しいコミュニティを作るというのは容易なことではないが、それをやらなければ一層生活にハリを失ってしまう2014/10/27

4
塩谷弘康さん、岩崎由美子さん著の「食と農でつなぐー福島から」を読み終えました。震災を生き抜く女性農業従事者の物語です。キーワードは、食、農、女性、震災、原発、繋がり、地方、です。いずれかに興味のある人は読んでみてください。震災を乗り越えるために農家がどのような活動に取り組んできたのかを細かく説明されています。復興は、生きるために必要な食からという考えがひしひしと伝わってきます。農業を含めた一次産業は、国の基盤だと考えているので、この本を読んでいっそう農業に携わりたいという気持ちが強くなりました。2021/03/29

サカモトマコト(きょろちゃん)

2
震災と原発事故で住む場所を失った福島の女性たちの奮闘とそれを支えた人々を描いたノンフィクション。 こういうプロジェクトが行われていることをもっといろんな人に知ってほしいと思いました。 2016/07/08

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