内容説明
差別と侮辱、排除の言葉をマイノリティに向けて路上やネット上で撒き散らす―ヘイト・スピーチとは差別煽動である。差別も「表現の自由」として、当事者の深刻な苦しみを放置するのか。民主主義社会をも破壊する「言葉の暴力」と向き合う国際社会の経験と制度を紹介し、法規制濫用の危険性も考えながら、共に生きる社会の方途を探る。
目次
第1章 蔓延するヘイト・スピーチ(マスメディアに登場した「ヘイト・スピーチ」;京都朝鮮学校襲撃事件;狙われるマイノリティ)
第2章 ヘイト・スピーチとは何か(ヘイト・スピーチの定義;ヘイト・スピーチの害悪―傷つけられるマイノリティ;ジェノサイドの経験と国際社会の認識)
第3章 法規制を選んだ社会(イギリス―多民族社会の模索;ドイツ―負の歴史と向き合う;カナダ―国際人権基準から見た一つのモデル;オーストラリア―多文化主義への転換)
第4章 法規制慎重論を考える(アメリカ合衆国の選択;日本における法規制慎重論;法規制慎重論の検討)
第5章 規制か表現の自由かではなく(現行法で対処可能なのか;包括的な制度構築―調査、差別禁止法、救済制度;ヘイト・スピーチ規制条項の検討)
著者等紹介
師岡康子[モロオカヤスコ]
1992‐2007年東京弁護士会両性の平等に関する委員会、2003‐07年日本弁護士連合会人権擁護委員会特別委嘱委員、東京弁護士会外国人の人権に関する委員会委員、枝川朝鮮学校取壊し裁判弁護団。07年ニューヨーク大学ロースクール、08年英キール大学大学院、10年キングズカレッジ・ロースクール留学。大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員、国際人権法学会所属。外国人人権法連絡会運営委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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