内容説明
大航海時代から産業革命を経て、交通と通信の革命が到来する。世界を制するとは、時間と空間を制することだった。世界時間が定まり、エンジンを搭載した輸送機械が作られ、電話と無線が地球全体をつなぎ、現代世界が生まれた。ワット、エジソン、ベル、ライト兄弟ら、鍵となった九つの技術をめぐる発明家の苦闘と意外な結末を描く。
目次
第1章 ハリソン―世界時刻の計測
第2章 ワット―産業革命の原動力
第3章 ブルネル―大英帝国の技術ビジョン
第4章 エジソン―発明と経営の間で
第5章 ベル―電信から電話へ
第6章 デフォレスト―無線通信とラジオ放送
第7章 ベンツ―ガソリンエンジン搭載の自動車
第8章 ライト兄弟―空間意識を変えた飛行機
第9章 フォン・ブラウン―宇宙ロケットとミサイル
著者等紹介
橋本毅彦[ハシモトタケヒコ]
1957年東京生まれ。東京大学教養学部卒業、ジョンズ・ホプキンス大学博士課程修了、Ph.D.取得。東京大学教養学部講師、東京大学先端科学技術研究センター助教授を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は、近現代の科学史、技術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
36
#説明歌 #短歌 ハリソンとブルネル、ベンツ、デフォレスト、フォンブラウンとワット、エジソン。ベル、ライト兄弟9事例戦争特許通信交通2017/03/12
壱萬弐仟縁
8
13C発明の機械時計(5頁)。冠型脱進機。天符が回転振動して時を刻む。日の出と日の入りを基準にしていた中世。航海時計H-1(16頁)。今でこそ、電線の地中化が図られたが、1880年代のアメリカ市街の絵には電線だらけの景観が描写(67頁)。無線の発明家マルコーニ。ラジオの父デフォレスト(110頁)。カール・ベンツはガソリン車の発明(132頁)。鳥人間コンテストを想起する、ライト兄弟の撓(たわ)み翼(153頁)。1903年飛行機の発明(165頁)。まだそれほど時間が経っていないのに、商業飛行が当たり前の現代。2014/01/24
はるわか
1
ハリソン、世界時刻の計測。ワット、蒸気機関の改良と普及。ブルネル、大型蒸気船。エジソン、発明と経営。ベル、電話、特許係争。デフォレスト、無線通信とラジオ放送。ベンツ、ガソリンエンジン自動車。ライト兄弟、飛行機。フォン・ブラウン、宇宙ロケットとミサイル。2014/01/29
悸村成一
1
手軽に読めて便利。ハリソン、ワット、ブルネル、エジソン、ベル、デフォレスト、ベンツ、ライト兄弟、フォン・ブラウン。図書館本。2013/11/10
hirayama46
1
エジソンやライト兄弟といったメジャーな人から、ハリソンやブルネルといったやや知名度の低めな人も扱ったプチ伝記。思えば誰々さんが何々を発明した、という事実だけは知っていても、そこにいたるプロセスや完成品の構造についてはまるで無知だったのだなあ、と気付かされました。紙幅の関係もあってか、そこまで深い部分までは踏み込んでおりませんが、興味深い本でありました。2013/08/08