出版社内容情報
生まれたての赤ちゃんは,母親を識別できるのか.テレビやロボットをどう捉えているのか.はたして超早期英語教育は有効なのか…….すべての大人が通過した赤ちゃん時代の「不思議」について,脳科学・認知科学における最新の研究成果を紹介,目まぐるしく変化する養育環境
内容説明
無邪気な笑顔で周囲を魅了する赤ちゃん。脳科学・認知科学の研究が進むにつれ、その驚くべき能力が明らかになってきた。生まれた直後に母親を認識できるのか。テレビやロボットはどう捉えているのか。早期教育は有効なのか…。「赤ちゃん学」の最新の知見を紹介し、激変する養育環境が、乳児の発達にどう影響するのかについて論考する。
目次
第1章 赤ちゃん学の誕生
第2章 こんなものが好き、こんなものは嫌い
第3章 「心」を読む私の「こころ」
第4章 「わたし」はいつから「私」なのか―自己の発見
第5章 赤ちゃんの「脳力」
終章 赤ちゃんと共に育つ
著者等紹介
開一夫[ヒラキカズオ]
1963年富山県生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了。博士(工学)。現在、東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系教授。専攻は赤ちゃん学、発達認知神経科学、機械学習(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フジコ
10
個人的には1冊のうち1/3は聞いたことのある話だったので、新鮮な情報はあまり得られなかったが、半分位は興味深く楽しめた。残りの半分は専門的なデータ分析内容で難しかったがさらさらっと短時間で読める1冊。2016/12/03
小鈴
5
赤ちゃんの認知能力はバカにはできないとともに、言語を話せない赤ちゃんで実験する難しさとモラルについても考えさせられた。実験の妥当性や結果への解釈については、研究者としての著者の真摯で慎重な態度には好感がもてる。脳科学というだけでうっかり怪しい本ではないかと疑いをもちながら読んでしまったが、反省(笑)2012/11/06
shigoro
5
今だに謎の多いく発展途上中の赤ちゃん学。赤ちゃんは喋れないし、グズるから研究対照としては、なかなか手間が掛かりそうだな。赤ちゃんが見えている世界、それを理解する能力はかなりあるとのこと。ただ「見る」ということは大人には難しいことを、赤ちゃんはいとも簡単にやってのける。だからこそ、人は微笑み返ししてしまうんだよな。「氏か育ちか」は前からの疑問だが、やっぱり両方なのかもね。 2011/10/22
m
4
赤ちゃんは思った以上に高性能。2011年に書かれた本なので最新の情報と照らし合わせてみたい。2023/12/18
ねこになりたい
3
自分の卒論のヒントになると思い、2回読んだ。赤ちゃんには生得的にかつ目まぐるしい成長で大人もびっくりな能力を備えていることをいくつかの研究から述べている。タイトル通り、赤ちゃんは不思議だなあ。2019/04/12