岩波新書<br> ルポ 貧困大国アメリカ

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岩波新書
ルポ 貧困大国アメリカ

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784004311126
  • NDC分類 368.2
  • Cコード C0236

出版社内容情報

教育、医療、防災、そして戦争まで……極端な「民営化」の果てにあるものは? 米国の後を追う日本へ海の向こうから警告する!
高い乳児死亡率。一日一食食べるのがやっとの育ち盛りの子どもたち。無保険状態で病気や怪我の恐怖に脅える労働者たち、選択肢を奪われ戦場へと駆り立てられていく若者たち──尋常ならざるペースで進む社会の二極化の足元でいったい何が起きているのか? 人々の苦難の上で暴利をむさぼるグローバル・ビジネスの実相とはいかなるものか。追いやられる側の人々の肉声を通して、その現状に迫る。

内容説明

貧困層は最貧困層へ、中流の人々も尋常ならざるペースで貧困層へと転落していく。急激に進む社会の二極化の足元で何が起きているのか。追いやられる人々の肉声を通して、その現状を報告する。弱者を食いものにし一部の富者が潤ってゆくという世界構造の中で、それでもあきらめず、この流れに抵抗しようとする人々の「新しい戦略」とは何か。

目次

第1章 貧困が生み出す肥満国民(新自由主義登場によって失われたアメリカの中流家庭;なぜ貧困児童に肥満児が多いのか;フードスタンプで暮らす人々;アメリカ国内の飢餓人口)
第2章 民営化による国内難民と自由化による経済難民(人災だったハリケーン・カトリーナ;「民営化」の罠;棄民となった被災者たち;「再建」ではなく「削除」されたニューオーリンズの貧困地域;学校の民営化;「自由競争」が生み出す経済難民たち)
第3章 一度の病気で貧困層に転落する人々(世界一高い医療費で破産する中間層;日帰り出産する妊婦たち;競争による効率主義に追いつめられる医師たち;破綻していくアメリカの公的医療支援;株式会社化する病院;笑わない看護婦たち;急増する医療過誤;急増する無保険者たち)
第4章 出口をふさがれる若者たち(「落ちこぼれゼロ法」という名の裏口徴兵政策;経済的な徴兵制;ノルマに圧迫されるリクルーターたち;見えない高校生勧誘システム;「JROTC」;民営化される学資ローン;軍の第二のターゲットはコミュニティ・カレッジの学生;カード地獄に陥る学生たち;学資ローン返済免除プログラム;魅惑のオンライン・ゲーム「アメリカズ・アーミー」;入隊しても貧困から抜け出せない;帰還後にはホームレスに)
第5章 世界中のワーキングプアが支える「民営化された戦争」(「素晴らしいお仕事の話があるんですがね」;「これは戦争ではなく派遣という純粋なビジネスです」;ターゲットは世界中の貧困層;戦争で潤う民間戦争請負会社;見えない「傭兵」;一元化される個人情報と国民監視体制;国民身分証法;州兵としてイラク戦争を支えた日本人:「これは戦争だ」という実感)

著者等紹介

堤未果[ツツミミカ]
東京生まれ。ニューヨーク州立大学国際関係論学科学士号取得。ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号取得。国連婦人開発基金(UNIFEM)、アムネスティ・インターナショナル・NY支局員を経て、米国野村證券に勤務中、9・11同時多発テロに遭遇、以後ジャーナリストとして活躍。現在はNY‐東京間を行き来しながら執筆、講演活動を行っている。2006年『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命―なぜあの国にまだ希望があるのか』(海鳴社)で黒田清・日本ジャーナリスト会議新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

444
アメリカ軍の徴兵を止めた後の闇がすごいなと思った。もはやアメリカは資本主義の究極を進んでいるんだなと感じた。日本もそういうアメリカの一面を真似しないようにしてほしいな。2017/04/02

遥かなる想い

316
2009年新書大賞受賞。 アメリカという国が 抱える貧困層は想像を 絶するほど、凄まじい。 「サブプライム」問題に 端を発して日本人が 知り得たアメリカの実情は 単なる貧富の差という言葉 では片付けられないほど、 根が深い。 本書を読むと、アメリカに おける肥満と貧困の問題、 医療制度破綻、軍隊へと 追い込まれる若者たち… 知らなかった事実が次々と 伝わってくる。 一体アメリカで何が 起こっているのか? アメリカンドリームとは 何だったのか?、を知るには ちょうど良い本である。2015/08/22

ヴェネツィア

244
レーガン以降、アメリカは新自由主義、民営化を強力に推進してきた結果、中間層が没落し貧困層が急増した。それは、アメリカの人々にとって、食(肥満)、医療、職と生活のあらゆる領域に深刻な問題となってのしかかっている。そして追いつめられた結果、軍隊に入らざるを得なくなり、イラクの最前線に立つことになる。軍隊の問題は、幸いにも今のところ日本にはあてはまらないが、それ以外はまったく今の日本が進んでいる道そのものではないか。強い危機意識を持たなければならない。2012/04/12

ミカママ

170
もちろんストーリーの骨格は、著者の書いているとおりなんだろうけど、一個人の意見が新書になると、「現実のすべて」と錯覚しそうになってしまう。「現実のすべて」とするのには、ケーススタディーが足りないのでは・・・。軍隊に対する見方などもあまりにも先入観に満ちすぎているような気がします。身近な話題も多く、読みやすかったのは確か。2013/10/20

ntahima

151
年号、数値、図表、写真をふんだんに使っていて非常に読み易い。タイトルも貧困大国とアメリカの意外な組み合わせで目を引き、分量も200頁とコンパクトに纏まっている。内容も意外性あり、新事実ありで最後まで飽きさせない。続編が出ているようなので書店で見かければ購入するであろう。まあ、特に不満はなく良書と言える。ただ、どうしても貧困大国との結論先にありきで資料を集めた感が拭えない。この著者なら注文を受ければ「絶望大国 日本」なんかも簡単に書けてしまうのではないか。アメリカを熟知した研究家の反論があれば是非読みたい。2010/12/26

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