内容説明
一面を同じ色で彩っては、一斉に散っていくソメイヨシノ。近代の幕開けとともに日本の春を塗り替えていったこの人工的な桜は、どんな語りを生み出し、いかなる歴史を人々に読み込ませてきたのだろうか。現実の桜と語られた桜の間の往還関係を追いながら、そこからうかび上がってくる「日本」の姿、「自然」の形に迫る。
目次
1ソメイヨシノ革命(「桜の春」今昔;想像の桜/現実のサクラ)
2 起源への旅(九段と染井;ソメイヨシノの森へ;桜の帝国;逆転する時間)
3 創られる桜・創られる「日本」(拡散する記号;自然と人工の環)
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