岩波新書
イラク 戦争と占領

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  • サイズ 新書判/ページ数 241,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004308713
  • NDC分類 302.281
  • Cコード C0231

出版社内容情報

イラク戦争を短期間で終結させたあと,なぜアメリカの占領統治は混乱を極めているのか.イスラーム政治運動の拡大で,ポスト・フセイン体制はどうなるのか.13年ぶりの現地訪問を果たした著者が,激動の戦後イラクを描く.

内容説明

短期間でイラク戦争を終結させたアメリカ。だが、その占領統治は相次ぐ武力抵抗によって混乱の極みに陥っている。亡命イラク人を重用しようとしたアメリカの目算はなぜ狂ったのか。イスラーム政治運動の拡大は、ポスト・フセイン体制をどのようなものにしていくのか。一三年ぶりの現地訪問を果した著者が、イラク「解放」の現実を描く。

目次

第1章 帰還(混乱と破壊の果てに;何もしないアメリカ人 ほか)
第2章 フセイン、最後の戦い(アメリカ、戦争の太鼓を叩き始める;空中分解する国連 ほか)
第3章 「アメリカの占領」の失敗(ポスト・フセイン体制の準備;戦後統治政策の混迷 ほか)
第4章 宗教勢力の台頭(地域共同体に根付いた宗教勢力;若きムクタダの台頭 ほか)
終章 イラクはどこへ(戦闘の再開;歴史が語る教訓)

著者等紹介

酒井啓子[サカイケイコ]
1959年生まれ。東京大学教養学部教養学科卒。英ダーラム大学(中東イスラーム研究センター)修士。現在、アジア経済研究所参事。専攻はイラク政治研究
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

108
岩波新書愛好会】イラクとアメリカ(2002),イラクは食べる(2008)とともに著者による岩波新書イラク3部作の1冊。2014年岩波ジュニア新書から中東から世界が見える-イラク戦争から「アラブの春」へ 。イラクのそれぞれの状況を政治的な視点で丁寧にまとめている。違和感があるのは、世界四大文明の一つであるチグリス・ユーフラテス文明への尊敬の念が伝わってこない事。文化・産業・宗教について考えると、何か見えるものがあるかもしれない。聖書(旧訳・新訳)、コーランにも断片を垣間見るかもしれない。2014/09/28

James Hayashi

27
昨日読んだ「イラクとアメリカ」の続編ともいえるイラク戦争後のイラク。イラクを占領しながら無策なアメリカ。イラク民衆にとって米軍は解放軍であるべきだったが、占領軍にしかなれなかった。マッチポンプ的な戦争であり世界の警察としての役割を死滅させている。2019/11/13

Kei

10
中東の勉強において重要な一冊。後半の最初が少しわからなかったので、多面的に理解出来るよう学習を進めたい。2016/07/16

takeapple

5
映画「ファルージャ」を観てからずっと考えていたのだけれど、イラクの国土も人々の肉体も心も荒廃させたのはアメリカで、アメリカは自由と民主主義の正義の国ではなく、自分たちの金儲けしか考えない悪の帝国。それに追随する日本も同類と見られる。だから高遠さん達は人質にされたのだろう。だとしたら、国ごと全部あの国は好き、この国は嫌いというのではなく、その国のどの人々が好きなのか考えていかないといけないよね。2014/03/22

takao

3
ふむ2024/04/25

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