岩波新書
漢字と中国人―文化史をよみとく

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  • サイズ 新書判/ページ数 243,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004308225
  • NDC分類 821.2
  • Cコード C0287

出版社内容情報

漢字の起源から現在の簡体字まで,中国人は漢字に対してどのように取りくみ,使ってきたのか.漢字の形,音,意味の問題を中心に,豊富なエピソードを交え日本に与えた影響にも言及しながら描きだす漢字文化史.

内容説明

中国語は一字一字が意味を伴う漢字という字によって表現され、他の言語とはちがった独自の歩みをしてきた。漢字の起源から現在の簡体字まで、中国人は漢字に対してどのように取りくみ、用いてきたのか。漢字の形、音、意味の問題を中心に、豊富なエピソードを交え日本に与えた影響にも言及しながら描きだす漢字文化史。

目次

1 漢字は誰が造ったのか(漢字の創造伝説;楷書の規範化 ほか)
2 古語を現代語訳する―義書(『爾雅』―訓詁の最初の集大成;『釈名』―語源の探求書 ほか)
3 形で分類する―字書(『説文解字』―字書の金字塔;『字林』―『説文解字』の増補版 ほか)
4 表音文字として使う―韻書と韻図(『切韻』―韻書の集大成;『広韻』―『切韻』の最終増訂本 ほか)
5 簡略化・ローマ字化を試みる(漢字の改革をめぐって;「注音字母」の制定に向かって―日本の仮名を参考に ほか)

著者等紹介

大島正二[オオシマショウジ]
1933年東京に生まれる。1963年東京大学大学院修士課程修了。専攻は言語学、中国語学。現在、二松学舎大学大学院教授、北海道大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ユウユウ

22
漢字は形と音と義(意味)から構成される文字。さらにそこに書体という特徴も合わさる。漢字の発祥、そしてどのように学び、まとめ、使用されてきたか。そして近代以降の漢字改革運動を経て、これから漢字はどのような運命を辿るのか。辞書の変遷を主軸に語られる漢字の文化史。枕上読書にするにはあまりに難解で、読みこなせませんでした…。さすが岩波。2019/09/10

近衞孝親

4
中国に於ける辞書の歴史を記した本と言っても良いぐらい、内容の殆どが辞書についてである。最後の一章は、中国に於ける漢字廃止論や簡略化について触れている。また、僅かではあるが、日本の事情についても触れている。字書や韻書等が出来る背景には著述を促す何かがあったはずだ、というのが本書のキーワードと言える。読みにくい箇所もあったが、興味深い内容だった。2013/02/15

kaizen@名古屋de朝活読書会

3
辞書の種類を次の3つを紹介している。 字書:設文解字、玉篇  漢字の構造によって分類配置、その意味を説明 韻書:切韻  漢詩作成のための参考書 義書:爾雅  意味に従って分類、配列したもの 漢字の起源  易経(5経の一つ)  設文解字の叙の話  漢字の種類   小篆(しょうてん):皇帝の字 。隷書:役人の文字   則天文字 則天武后の文字 など、歴史を整理している。http://bit.ly/10CJ7MZ2008/02/05

nobito

2
漢字の形や意味、音を研究する小学と呼ばれる学問での成果である辞書を紹介しつつ、小学がどのような学問かを紹介している本です。 辞書を作った人はどういう人でどのような動機からその辞書を作ったのか、などが書いてあり、飽きさせない工夫がしてあります。 また見やすい書影を簡単な説明と共に紹介してあるのも面白く読めました。 小学という学問を、面白いガイドさんと一緒に素人が門の外から眺めるという感じの本でしたが、次に読むべき参考文献などの紹介が無く、門の中への入り方に関する記述も欲しかった気がします。2017/04/23

EnJoeToh

2
なるほどなあ。2012/07/26

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