岩波新書
エノケン・ロッパの時代

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  • サイズ 新書判/ページ数 212p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004307518
  • NDC分類 775.2
  • Cコード C0277

出版社内容情報

「喜劇王」エノケンこと榎本健一は軽妙な動きで観客を魅了し,「笑の王国」の古川ロッパは声帯模写で人気を博していた.華やかなレビューやパロディ,ナンセンスに輝いていた東京喜劇の昭和を,2人の足跡をたどりながら綴る.

内容説明

「喜劇王」エノケンこと榎本健一は庶民の生まれ、軽妙な動きで観客を魅了した。「笑の王国」を率いた古川ロッパは華族の家柄、声帯模写で人気を博す。華やかなレビュー、しゃれた寸劇、パロディにナンセンス・ギャグ…浅草で花開き丸の内を席巻した東京喜劇の昭和を、対照的な二人の喜劇人の、光と影に彩られた足跡をたどりながら綴る。

目次

1 わがエノケン・ロッパ体験
2 ふたりの出発
3 浅草パラダイス
4 丸の内アミューズメント・センター
5 戦争とエノケン・ロッパ
6 喜劇役者の無念と悲惨

著者等紹介

矢野誠一[ヤノセイイチ]
1935年東京生まれ。演劇・演芸評論、評伝、エッセイを執筆
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

12
今のように、全く、笑えない時代にあって、榎本健一氏は大きな存在に思える(カヴァー裏)。1933年4月1日の朝日新聞広告の、笑の王国、にはミッキーマウスが出ているのがコミカルである。時代が15年戦争になっていただけに。ロッパは、脱疽で右脚手術。喜劇役者としては致命傷(193頁)。自殺に失敗し、舞台への執念を取り戻した。この回復力に学びたい。今朝も山手線で人身事故があったというが。お盆だけに意味は大きい。障がい者として舞台に立つ勇気は相当なものだったろう(194頁)。肺結核まで隠す(197頁)。役者魂の凄み。2013/08/13

Reading

2
時折昭和のノスタルジーを感じたくなり昭和をテーマにした書籍を読みたくなります。 エノケンと古川ロッパの二人は芸風も育った家柄も異なりますが、同じ時代に活躍されたからか一緒に語られることが多いです。 もう70年80年以上前になるので、二人のことを知っている方も少なく関連書籍も少ないと思いますが、詳細に二人の生い立ちや芸能活動について解説された書籍はなかなかないと思います。 二人の晩年は往年の活躍とは異なり切なかったそうです。2022/12/25

sasha

2
ふたりの喜劇人が生きた時代背景の推移を理解するにはいい。2009/11/30

takao

1
ふむ2021/07/22

みい⇔みさまる@この世の悪であれ

1
☆×3.5…私は残念ながらこの二人の方は名前だけしか知りません。ですが、テレビとかもあまり発達していなかった時代、彼らの存在はいかに大きかったのは想像に難くありません。しかも斬新さを求めるゆえにかなり危険な橋を渡っていたりしたのは意外でした。今とは違った時代ですからね。そして印象的だったのは彼らの終焉。やはり時代は戦後になり彼らを必要とはしなくなってしまったのです。その最期は…なんだか壮大なドラマの様に思えました。2013/03/13

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