岩波新書<br> 正念場―不易と流行の間で

岩波新書
正念場―不易と流行の間で

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004306085
  • NDC分類 104
  • Cコード C0210

出版社内容情報

知的・道徳的頽廃に抗して,〈身についた哲学〉を再生できるのか,私たちは正念場にいる.「電子メディアの時代」「拝外と排外」「生と死のデザイン」などの角度から,閉塞する日本社会の深層に迫る警世のメッセージ.

内容説明

“身についた哲学”の再生がいま求められている。世界大の転換期のなか、日本社会を覆う閉塞感を前に、“不易”と“流行”の緊張関係を生きることができるか、その正念場である。「電子メディアの時代」「世界のなかの日本」「生と死のデザイン」などの角度から、様々な現象の深層に迫る警世のメッセージ。

目次

1 身近なところから(物忘れについて;恥と崇高のゆくえ ほか)
2 世界のなかの日本(未来に挑戦する精神;エラノス会議のこと ほか)
3 拝外と排外(他者のいない日本;真善美日本人・偽悪醜日本人 ほか)
4 電子メディアの時代(デジタルミュージアム;マラルメと電子メディア ほか)
5 生と死のデザイン(グッド・デザイン四十年;華開く芸術工学 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

9
除籍本。「記憶にありません」、「憶えていません」、「思い出せません」という無責任かつ逃げ口上の台詞(6頁)。困ったものだ。政治家が無責任過ぎる。著者は、学校のいじめ問題の原因を、<痛み>についての訓練あるいは文化の喪失に求めている(34頁)。確かに、人の痛みのわかる人、思いやりのある人に、と、人間が赤ん坊の時に親は誰もがそう思う。だが、実際は、長続きせず、下手すると虐待もあるぐらいだ。本書は日本システムの危機を根底から抉る本にも思える。2013/11/04

amanon

2
『ソフィーの世界』も二十年前のことになったんだ…前書きを読んでそんな感慨に囚われた。著者が危惧していたように、そのブームも一過性に終わり、文科系はますます隅に追いやられる昨今、本書が扱っているトピックは今でも今日性を持っているということに驚かされる。テクノロジーをテーマにしているエッセイが多いのが印象的だが、恐らく当時のネット普及とシンクロしているのだろう。帯に「身についた哲学の再生のために」とあるが、そんなものとは程遠い現状にあって、それでも草の根的に何かをやっていかねば、という気にさせられる。2016/09/10

mcpekmaeda

0
新聞に連載されたエッセイを一冊にまとめたもの。1990年代後半の世相を哲学者の眼ながめた感じ。表層をサラッと撫でているという感じだった。2016/11/17

platoon

0
90年代の知的イベントを取りまとめたエッセイ。間口が広いが書き流し。時分の花とまことの花は調べてみたい。サカキバラ事件と頭取の自殺については賛同できない。2012/01/30

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