出版社内容情報
私たちはいつの間にか交通事故で毎年1万人以上の生命が失われるという現実を当たり前と感じるようになっている.しかし機械的な事故の処理,「生命の値段」の決めかたに異を唱えるのは非常識なのだろうか.交通事故で最愛の娘を失った著者が,事故当夜から刑事裁判,賠償交渉,民事訴訟に至る「人間としての死」を取り戻すための闘いを克明に綴る.
内容説明
私たちはいつの間にか毎年交通事故で一万人以上の生命が失われるという現実を当たり前と感じるようになっている。しかし機械的な事故処理、「生命の値段」の決めかたに異を唱えるのは非常識なのだろうか。交通事故で最愛の娘を失った著者が、事故当夜から刑事裁判、賠償交渉、民事訴訟に至る「人間としての死」を取り戻すための闘いを綴る。
目次
第1章 一万人を超す年間犠牲者―交通事故と交通犯罪
第2章 被害者抜きの形式裁判―刑事裁判の実態
第3章 軽すぎる刑罰―交通犯罪の量刑
第4章 ビジネスとしての賠償交渉―保険会社と弁護士
第5章 なぜ本人訴訟なのか―調停と民事裁判
第6章 定型・定額化している損害賠償―賠償の理念と現実
第7章 没論理的な算定方式―逸失利益の検討
第8章 差別される女性被害者―逸失利益の男女間格差
第9章 画一的な事故処理―弁護士の論理・裁判所の論理
終章 日常化した交通事故―くるま社会の非人間性