出版社内容情報
政治的迫害や飢餓・戦火を避けて祖国を離れる「難民」.彼らはいまや世界中で一八○○万人にものぼり,しかも日々,大量に生まれている.難民条約をはじめとする保護と救援の体制は,どこまで整えられているか.ボートピープルなどが流入する日本に問われているのは何か.先進諸国の受け入れ制度などを紹介し,難民観の歪みをただす.
内容説明
政治的迫害や飢餓・戦火を避けて祖国を離れる「難民」。彼らはいまや世界中で1800万人にものぼり、しかも日々、大量に生まれている。難民条約をはじめとする保護と救援の体制は、どこまで整えられているか。ボートピープルなどが流入する日本に問われているのは何か。先進諸国の受け入れ制度や市民活動を紹介し、これからの道を探る。
目次
1 難民は、いま
2 国際的な制度の確立
3 「難民条約」を考える
4 日本人の対難民観
5 政策の不在―その場しのぎの日本の軌跡
6 認定はどのように行なわれるのか
7 世界各国内の難民保護
エピローグ―21世紀への課題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねこ
10
卒論のため。「憲法は基本的人権用語を国の基本的責務としている。/法務大臣の恣意的な判断や、人権無視の、国際政治関係優先の判断によって処理されてはならない」まさにその通りである。2015/12/10
Kazuyuki Koishikawa
1
今読むと1980年代のまだお金と心の余裕があった時代の話になってしまっていた。中公新書の難民問題見ると問題の視点と問題とすることが全く異なっている。2016/10/30
牛タン
0
ナンセンによるHCR設立からインドシナ難民の受け入れ問題まで手広く扱った難民問題の入門書。著者は国際法の専門家で、法学的な観点からの議論が多い。国連の難民条約の意義、政治的背景や問題点、および日本の戦前から80年代までに至る難民問題への取り組みに多くのページが割かれている。70年代後半からから80年代後半に行われたアンケート調査を元に、日本人の「対難民感」の分析もされるが、少しもの足りない。また難民支援"先進国"の難民保護の実例も紹介されている。'90年発行の本なので新しい情報ソースを参考にする必要がある2015/04/07
マル
0
分かりやすい 3,4,5章を読み直すと良い2022/09/14