出版社内容情報
バングラデシュへ,フィリピンへ,アフガンへ…….八○歳を越えて,井戸掘や学校設置など世界各地の人々の暮らしのために邁進する著者を,何が駆り立て支えているのか.農業技術指導官としての役人生活を定年で終えた後,自ら創立した「風の学校」で若者を育てながら,草の根の国際協力に打ち込む心若き老人による,試行錯誤に満ちた体験記.
内容説明
バングラデシュへ、フィリピンへ、アフガンへ…。80歳を越えてもなお、井戸掘りや学校設置など世界各地の人びとの暮らしのために邁進する著者を、何が駆り立て支えているのか。農業技術指導官としての生活を終えた後、自ら創立した「風の学校」で若者を育てながら草の根の国際協力に打ち込む心若き老人による試行錯誤に満たち体験記。
目次
第1章 アフガニスタンでの一年半
第2章 農業実習技校を創る
第3章 バングラデシュとの出会い
第4章 誰のための「国際協力」か
第5章 地域を動かす草の根のグループ
第6章 風の学校
第7章 アフリカ50日一人旅
第8章 砂糖難民の島ネグロス、フィリピン
第9章 アフガニスタン 戦後の村づくり
第10章 私の「国際協力」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
79
元農林省のお役人であった中田さんのアフガニスタンやバングラデシュ、東南アジアやアフリカでのでの農業改良プロジェクト・リーダーとしての経験をつづったものです。国際援助という言葉ではなく国際協力という題名からもわかるように現地の人々とお互いに協力し合って農業を根付かせるために努力をしているということなのでしょう。井戸掘りなどの実践を読んでいると本当に大変なフィールドワークだと感じます。2015/08/31
スー
19
アフガニスタン、バングラデシュ、フィリピン、ソマリアでの協力活動の体験記です。やっぱり同じ所に立たなければ本当に必要な支援は見えてこないし、その地にある材料や技術を使い現地の人達と一緒に行動しなければ信用も得られないし技術も根付かず、いずれ忘れられてしまう。前にアフガニスタンに日本政府が新しいバスを送ったが現地で修理出来ずに打ち捨てられ結局ボロボロの古いバスが使われ続けてるというのを聞いた事がありましたが正にこれですね。「助けることは助けられること」この言葉を忘れずに生きていきたい。勉強になりました。2018/07/01
taming_sfc
1
中田正一さんによる1990年の著作。ほぼその半生を国際協力にささげた著者による国際協力論である。もちろん、前半から中盤にかけての氏の経験談も極めて有用であるが、私にとっては「協力という場合は、お互いに対等な立場に立って力を合わせるので、援助とは意味合いが変わってくる」という氏のp.233の記述に、はっとする思いをした。人、農業、適正技術、教育、国際協力と盛りだくさんの著作である。国際協力に関心のある方必読の書である。2010/12/21
丰
0
Y-102000/07/21
マル
0
助けることは助けられること2022/08/26