岩波新書
短編小説礼讃

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784004203476
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0295

出版社内容情報

古今東西の短編小説は人生の感動をどう描いてきたか.濃密な文学空間から何を読みとるか――.「短編びいき」を自認する当代きっての短編の名手が傑作をとりあげ,その醍醐味を伝える.印刷されざる“短い話”こそ原型と語り,古典落語の魅力にふれ,創作の秘密にまで説き及んで「素晴らしきかな,短編小説!」と結ぶユニークな文学案内.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

18
筒井さんの短編紹介の岩波新書に続いて、阿部さんのこの本を読み直しました。出たとき以来ですから30年近くなるのですね。結構日本と海外の作家取り混ぜて紹介されています。マンスフィールドなんか当時は読みたいとも思わなかったのに、今は読んでみたいきになっています。2014/05/27

Foufou

10
学生時代のS君のアンチョコはこれだったんですね。しかし若い頃に読まなくて良かったとしみじみ思う良き指南書であり、小説のあり方、あるいは小説の読み方のあり方を問う極めて誠実な本です。阿部昭にはもっと長生きしてもらいたかったと、読み終えてなんだか寂しくなります。新しさがどうの方法がどうのと言ったところで、やはり小説とは、チェーホフが言うように、「これが人生というものか」に尽きるんじゃないか。2022/10/12

relaxopenenjoy

8
図書館で見かけて。ああ、素晴らしきかな短編小説!19世紀末から、戦前頃迄で、著者の愛する短編小説とその作家を紹介。私も長編に負けず劣らず短編が好きだなぁと思う。どちらかというと性格的に短気でせっかちだから。自分的には結構読んできたつもりだったチェーホフも、初めて聞く作品が多く出てきた。ほかの作家はほぼ未読ゆえ、読んでみたい。あと、著者の猫派なところが見え隠れ。メモ:菊池寛、志賀直哉、マンスフィ一ルド、ヘミングウェイ、梶井基次郎、ルナール。最近知ったサローヤンの言葉も随所で。2021/03/30

misui

6
短編小説を文学作品の枠内だけではなく、巷に生きるもの、生活の最もありふれた経験としたとき、短編は「短い話」となり、さらには語る人の人生が凝縮されたものを指すようになる。著者が「素晴らしきかな、短編小説!」と快哉を叫べば、当然ながらそれは人生の礼讃でもある。非常に洒脱な文学案内。菊池寛、落語、モーパッサン、チェーホフ、マンスフィールドなど読んでみたい。2010/08/08

ヨグ=ソトース

4
著者の短編小説愛がひしひしと伝わってきます。冒頭、ルナールについての印象的な考察からはじまり、チェーホフの戯曲から落語まで巻き込んで、短編小説の魅力が語りつくされています。読みたくなるし、自分でも書いてみたくなる。2018/11/20

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