岩波新書<br> 法を学ぶ

岩波新書
法を学ぶ

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004203384
  • NDC分類 321
  • Cコード C0232

出版社内容情報

本書は法を専門としない人々を対象に,法の仕組や法律学の性格を分りやすく解説したものであり,『法とは何か』の姉妹編である.法論理の重要性,近現代法学の歴史と問題点,制定法と生ける法の関係,裁判の役割と裁判過程を詳しく解説する.また市民法の生存権的側面に光を当て直し,権利社会確立のための法律学を構築しようとする.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

32
同じ著者の「法とは何か」もさかのぼって読んでみようと思う。日本人の法律に対する精神的在りようがよくとらえられている。2015/04/10

那由田 忠

20
日本人は、論理的水準が低く、主体的遵法精神が薄いと言う。農地法の制約を逃れた請負耕作や、同居扶養慣習、借り家の敷金などが話題となる。最も大事な部分が「権利とは何か」で、前提条件として①個人の平等、②個人間での対立の存在、③正当性についての合意、④利益や義務の範囲が確定されること。それなりに面白いと思う。2019/03/30

壱萬参仟縁

15
岩波書店創業100周年だから、努めて関連書籍を借りる。法を生かすも殺すも人間次第(ⅱ頁)。論理的思考能力の弱さを指摘される(14頁)。だからこそ、市民が学ぶことに意義がある。社会的弱者の権利保障(39頁)。誰のための法か、というと、弱者救済であろう。法的正義は、正当性の普遍化を求める開かれた価値の体系(40頁)。47-48頁の生活法理はその通り。騒音問題を例に、実にわかりやすい説明だ。権利とは、社会的正義としての公的性質をおびたものとして普遍的に承認された利益内容(210頁)。法的正義は竹を割ったようだ。2013/07/28

大先生

9
名著。「法もまた所詮は生きものである。人間が法をつくり、かつそれを動かしてゆく。法を活かすも殺すも人間しだいなのである」「法の心は、結局において人間の心である。人間の心の分からない者には法の心が分かるはずもないし、法律学を学ぶ資格もない」「法律学くらい、最も人間くさい学問はないのである」…約35年前の本ですが、法学部生はこういう本を読むべきですね。最近の入門書は「分りやすさ」に比重を置いていますが、「法律学とはそもそもどう在るべきなのか」を考えないとしたら、「法の心」はいつまでたっても分かりませんね。2022/06/20

ヤギ郎

9
法学の基本を記した本。二十年以上前に出版された本なので、裁判についてのところはちょっと古い。それ以外の第一章「法律学という学問」と第二章「制定法と生ける法」は大学の授業で取り上げられる法学の基本の内容となっている。教養として読んでもよい本だ。2015/05/28

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